- 2013/07/18 掲載
Suicaの乗降履歴データの販売が波紋、ビッグデータのプライバシー問題が浮き彫りに
このレポートは、Suicaの利用データを通じて、駅の利用者の性年代構成をはじめ、利用目的(訪問者/居住者など)や滞在時間、乗降時間帯などを、平日・休日別に見える化するほか、これらの情報と独自の評価指標を用いて特徴を抽出することにより、駅のタイプ(住居/商業/オフィスなど)を割り出すなど、多岐にわたるマーケティング支援を行う。
サービスを利用する企業は、駅エリアの集客力や集客層、潜在商圏の広さ、通勤圏、駅エリアを最寄り駅とする居住者の規模や構成などを把握し、出店計画や立地評価、広告・宣伝計画などへ活用していくことが想定されていた。
しかし、本サービス発表に対し、ネット上ではプライバシーを懸念する声が寄せられた。名前や住所など個人を特定する情報は匿名化されているので、個人情報保護法に抵触する可能性は低いが、事前に利用者への説明がなかったため、問題視する声が出たものとみられている。
現在、Suicaの総発行枚数は4000万枚を超える。1日あたりの利用件数はSuicaのほか、西日本のPASMO、名古屋のmanaca、東海のTOICAなど交通系電子マネーを合わせて400万件を超えている。

現在、政府ではビッグデータ活用で新市場や新産業の開拓を図るべく規制緩和を進めており(安倍首相が新成長戦略、「ビッグデータを宝の山に」イノベーション企業に規制緩和)、今回の問題が拡大すれば、成長戦略に冷や水を浴びせることになりかねない。
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