- 2013/03/19 掲載
情報システム子会社 市場調査:提案力・コンサル力に親会社の4割超が不満(2/2)
親会社は「ソリューション提案力」「コンサルティング力」に厳しい評価
また、矢野経済研究所では、情報システム子会社の経営実態について、法人アンケート調査を実施した。情報システム子会社と親会社それぞれにアンケートを実施した。同調査によれば、情報システム子会社に対して、内販(親会社やグループ会社からのシステム業務受託)における企画プロセスにどの程度参加しているかを質問したところ、「親会社の主導だが、自社メンバーも企画に参加」が50.8%、企画プロセスには参加しない「主に開発プロセス(設計・開発)から参加」は20.6%となり、何らかの形で企画プロセスに参加している情報システム子会社が多いという結果になった。
同社の2009年調査と比較すると、「親会社主導だが、自社メンバーも企画に参加」、「自社の主導だが、親会社メンバーも企画に参加」、「自社のメンバーだけで企画プロセスを遂行」の比率が、それぞれ3~4ポイントほど増加した。
一方で、企画プロセスには参加しない「主に開発プロセス(設計・開発)から参加」は22.5ポイント減少した。これらの結果から、情報システム子会社はより積極的に企画プロセスに参加するようになってきたという。
情報システム子会社に業務を委託している親会社に対して、「情報システム子会社の現在の評価」について、1.コンサルティング力(ニーズの整理・把握等)、2.ソリューション提案力(1.を踏まえた提案)、3.技術力(実際の構築・運用等)、4.サポート体制、5.コスト、6.対応のスピードの6項目に分けて実施した。
「大変満足」について見ると「サポート体制」が26.8%となっており、「コスト」が16.4%、「技術力」と「対応スピード」が14.3%で続いた。情報システム子会社は、親会社の業務内容を熟知しており、サポート体制に対する評価は高かった。
一方で、「大変不満」の比率が最も大きくなったのは「対応のスピード」で3.6%、「コンサルティング力」が1.9%、「ソリューション提案力」が1.8%だった。「対応のスピード」に対し「大変不満」の比率が大きくなった理由は、突発的な事象に迅速に対応できるだけのリソースやノウハウを持ち合わせていない情報システム子会社も存在するためと推測できるという。
また、「大変不満」と「不満」を合計して考えると、比率が最も大きくなったのは「ソリューション提案力」の41.1%で、次に「コンサルティング力」が40.8%、「技術力」が26.8%と続いた。これらの結果から、親会社からの評価としては、企画プロセスに必要な「ソリューション提案力」や「コンサルティング力」への評価が高くないという結果になった。
これらの結果から、企画プロセスに参加する情報システム子会社は増加基調にあるものの、十分な「ソリューション提案力」や「コンサルティング力」を養うまでには至っていないことがうかがわれた。
かつては、企画プロセスは親会社が担うものという風潮が強かったが、近年では親会社も情報システム子会社に企画力・提案力を磨いて欲しいと考えるようになってきている。
そのような親会社からの期待に応えるためにも、情報システム子会社は、「ソリューション提案力」や「コンサルティング力」を向上させ、さらに主導的な立場で企画プロセスを遂行できるよう努めていくべきと矢野経済研究所では総括している。
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