- 2010/08/23 掲載
千趣会のオンラインショップ「ベルメゾンネット」、IBMのパブリッククラウドサービスへ全面移行

2010年6月からすでにクラウド・コンピューティング環境への移行を開始しており、8月より新環境でサービスを提供しているという。
千趣会では、2000年にオンラインショップ、ベルメゾンネットをオープンして以来、インターネット会員数は年々増え続けており、2009年度はインターネット会員数が約664万人に達し、ベルメゾンネットでの売上が全売上の半分超を占めるまでに拡大している。
また、女性向け衣料とインテリア雑貨が主力商品であることから、5月や9月など衣替えの時期は他の月に比べて2倍以上のアクセスが発生するなどの季節変動のほか、送料無料などのキャンペーン時には一時的にアクセスが集中するといったサイト特性があった。
そのため、千趣会では利用者である会員がストレスなくショッピングできる環境を提供しつつ、IT投資の最適化を図るために、柔軟性、拡張性、価格などの要件を総合的に検討した結果、IBMのクラウド・サービス、IBM MCCSの採用を決定したという。
IBM MCCSは、日本IBMのデータセンターからネットワーク経由でメモリーやCPUなどのIT資源を従量課金制で提供するクラウドサービスで、処理する業務の量に応じて基本使用量を随時設定できるとともに、業務量の増加に応じて、設定した基本使用量の最大4倍(ベストエフォート)まで自動的にIT資源を増加することができる。
こうした柔軟性と拡張性により、アクセス件数の増加が見込まれる月だけ基本使用量を多く設定することで、IT投資の最適化が図れるとともに、キャンペーン時の一時的なアクセス集中の際でも自動的にIT資源を増加するため、会員はレスポンスの悪化などを感じず、ストレスなくショッピングを楽しむことができるという。
また、IBM MCCSは、IBMのデータセンター内で、サーバやストレージを二重化構成しているため、システム障害などによるショッピングサイトの閉鎖が起こりづらいとしている。
今回、千趣会では、ベルメゾンネットを構成するサーバを中心に、各種社内業務向けサーバを含む、計135台のサーバを118個の仮想サーバに集約。IBM MCCSを利用することにより、今後3年間で20%以上のITコスト削減を見込む。
千趣会では今後、ベルメゾンネット以外のサーバを、各システムのライフサイクルに合わせ、2011年12月までに順次、IBM MCCSへ移行していくとともに、新規に構築するシステムもIBM MCCSの活用を基本とする予定だという。
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