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- 2009/06/24 掲載
【連載】工事進行基準対策の第一人者に聞く(2):工事進行基準適用のための3つのポイント<1>
工事収益総額の2つの要件
工事収益総額とは、工事によって得られる収益の総額、つまりプロジェクトの受注額のことだ。工事進行基準では、各期の売上高を工事収益総額に進捗率を乗じて算出するので、工事収益総額の正確な把握は、適正な期間損益の計算のために不可欠となってくる。これがプロジェクト開始時点において確定していないと、各期の売上高を適切に見積もることができないため問題となる。「工事契約に関する会計基準」によると、工事収益総額を、信頼性をもって見積もるための要件として、「完成見込みが確実であること」と「対価が契約で定められていること」という2つが定められている。
では、それぞれについて見ていこう。
完成見込みが確実であるか
「完成見込みが確実であること」とは、工事を完成させる十分な能力があり、かつ完成を妨げる環境要因が存在しない必要があるということである。これは、プロジェクト開発を進める上で当然の前提条件と言えるであろう。仮に、工事進行基準を適用して完成前に売り上げを計上したプロジェクトが最後まで完成せず途中で頓挫してしまったとしよう。これでは、それまでに計上した売上高が結果的に実現できないことになり会計上大きな問題が発生する。会計上の問題以前に、プロジェクトが途中で頓挫するようなことがあっては、それまでの開発コストを回収できない危険性があり、会社に大きな影響を与えるであろう。そう考えると「完成見込みが確実であること」という要件は、プロジェクト開発を進めるうえでの前提となる要素である。
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