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- 2007/11/14 掲載
【連載】社内で導入するための実践「1枚企画書」講座(2)企画書に必要な5つの構成要素とは
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Wordを使って作成した企画書の例 |
そうしてWordを使って作成すると、右図のようなものが上がってきます。
前回も触れましたが、Wordのようなドキュメント作成用のソフトを使った企画書がいけない、というのではありません。「企画書はWordを使用すること」と決められている会社もあるようですし、とくに年配の人に多いのですが、「文書型以外の企画書は認めない」というところもあります。私自身も経験がありますが、文書のほうが通りやすいケースもなかにはあります(文字情報を扱う出版社の企画では、企画書=目次ととらえているところが多いようです)。
ただここで注目してほしいのは、項目立てです。たとえばこの企画書の中央あたりに「そこでつぎのような企画を提案します」と書かれていますが、ここに、文書型が陥りやすい欠点があります。
つまり、文書というのは、いざ書こうとすると「こう切り出して、こう説明し、こう展開して、こう結ぶ」という定型文特有の考え方がしみついているため、ついそれに従ってしまうということです。
従うとどうなるかというと、説明が冗長になってしまいます。「こう書けば、相手もわかってもらえるのではないか」と思って、言葉で説得しようとしてしまうのです。
企画書の目的とは、「相手を説得する」ことではありません。企画依頼者の求めに応じ、期待にかなったものをポンと返すということが大切です。それが「通る」企画書です。前回、「長々と説明してやっと説得できたということは、企画提案の場合、ほとんどないといっても過言ではないでしょう」と言いましたが、求めに十分に応えていないから説明が必要になるのであって、求めたとおりのものであればほとんど説明はいらないはずです。
文書形式の企画書の陥りやすい点は、文章を書くこと、つまりうまく書く、破綻のない論理で書くということに集中してしまい、その段落で、どのようなことに触れなければならないかを見失ってしまうということです。
それがタイトルに現れます。つまり、文章内容の要約をしてしまうのです。その段落で書かれたことを集約して、文章にしてしまうのです。文章をまとめてタイトルをつけよという課題であればそれは間違いではないのですが、企画のそれぞれのパートというのは、主張しようとしている全体像から見れば、それぞれ明確な役割を担っていなければいけません。
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