- 2025/02/06 掲載
ECB政策金利、いずれ2%に到達する必要=ポルトガル中銀総裁
[リスボン 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は5日、インフレ率が目標である2%を下回る恐れがあるため、中立水準以下に金利を引き下げる必要があるかもしれないと語った。
トランプ米大統領が欧州への追加関税に言及する中、センテノ氏は「金利の低下軌道を維持する必要があることは明らかだ」と指摘。現在2.75%となっている中銀預金金利は今年中にさらなる段階的な引き下げを通じて「遅かれ早かれ」2%に到達する必要があると述べた。
さらに同氏は、それでも十分ではない可能性があり、政策金利は中立金利の水準を下回らざるを得なくなるかもしれないと指摘。「欧州経済は2%のインフレ率を支えるほど強くない。インフレ率が2%に収束し、2%に留まるよう、経済の実体面を安定させる必要がある」とした。欧州の成長鈍化の原因としては、投資不足と消費者の慎重さ、企業が十分な投資収益を得られないことを挙げた。
中立金利の水準は多くのエコノミストが1.75─2.25%の間だと考えている。
米国の関税については、関係者全員にとって「良いニュースではない」とし、中国製品がより競争力のある価格で米国から流出し、デフレの影響が出る可能性を否定しなかった。
センテノ氏はECB当局者内で最もハト派とみられている。
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