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- 2018/10/30 掲載
世界史はなぜ「年号暗記」ではなく「数珠つなぎ」で学ぶべきか
世界史が苦手な人が多い理由
世界のグローバル化に伴い、世界の歴史、文化を学ぶ意義は非常に高まっていま す。私も世界の歴史という、スケールが大きく、さまざまなエピソードが詰まった素晴らしい科目を教えることは非常にやり甲斐を感じています。その反面、社会人も高校生も世界史の勉強を苦手に感じている人が多くいます。
右の図をみてください。高校で使われる、一般的な『世界史B』の教科書を前から順に読んだときの項目の流れです(図1)。
縦に年代・横に地域を並べ、「学ぶ順番」を矢印で表しています。図から明らかなとおり、矢印があっちこっちに飛んでいるため、教科書をはじめから読んでも“全体像” がいっこうに頭に浮かびません。
もちろん、教科書を制作している側も、意地悪をするためにこのような構成にしているわけではありません。ちゃんと狙いはあるのですが、現状では何を学んでいるのかさっぱりわからなくなって、その結果、「覚える」ことが学習の中心となり、「世界史はつまらない暗記科目だ」という印象が身についてしまうことになっているのです。
世界史は“数珠つなぎ”にして学べ!
じつは、このような世界史の教科書の“構造” について問題意識を持ち、試行錯誤を重ねている学校の教員は数多くいます。ありがたいことに、多くの教員の方たちが、2016年からYouTube上で私が公開している世界史の授業動画『世界史20話プロジェクト』を視聴して、高い評価をくださいました。その評価の一番の理由は、私がこの教科書の問題に1つの解決策を提示したからです。
右の図の矢印を見てください。図1と違って、矢印が、ヨーロッパから始まり、中東、インド、中国、大航海時代、近代、現代まで、“数珠つなぎ” になっているのがおわかりいただけると思います(図2)。
つまり、11個に分かれたブロック(かたまり)を串刺しにして1つにしてしまうのです。
「串刺し」の内容を簡潔に説明するとすれば、「最初にヨーロッパ、中東、インド、中国の4つの地域の歴史を個別に学んだあとに、大航海時代を通じて4つの地域が1つに合流。次に近代、現代を通じて、ヨーロッパ世界がアジアを中心とした世界に影響力を強めていく過程を学ぶ」ということになります。
図2は、世界史を学ぶ前に、自分の頭に入れておく「器」になります。フレームワーク(枠組み)と言い換えてもよいでしょう。要は、世界史の道案内の地図です。
これまで、世界史がさっぱり理解できなかったり、用語の暗記作業を苦行のように繰り返したりしていた方は、拙著『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』を1度読んでいただければ、これまでとは違って、内容が自分の頭の中に驚くほど残っている状態になっているはずです。
【次ページ】世界史は「年号」を使わずに学べ!
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