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ダイバーシティへの取り組みは4割弱、周知が進まない現状とは
ダイバーシティへの取り組み状況については、「推進してない」が36.4%、「推進している」が35.0%、「わからない」が28.6%と回答が割れた。これについて、企業がダイバーシティを推進していても、社員への周知が進んでいないことも予想されるとしている。
なお、企業規模別では1,000人以上の規模の3割以上は取り組みを推進しており、中小規模の企業より大手企業の方がダイバーシティ推進への取り組みが盛んであることが分かった。また、実際に取り組んでいる内容は、「女性の採用、登用」が最も多かった(
図3)。
一方で、ダイバーシティへの取り組みにより「良い効果があった」と答えたのは25.3%にとどまっている。ただし、「わからない」との回答が7割近くに達していることから、実感できる具体的な成果がまだ上がっていないと想定している。
そこで、効果があったという回答者に具体的な事例を聞いたところ、ワークライフバランスの改善による生産性の向上や、人財の多様化による新しいアイディアの増加、仕事への姿勢や社内風土の変化に効果があったとする意見が多くみられた(
図4)。
ポイントは「多様な働き方に対応した評価制度の導入」と「柔軟な働き方」
ダイバーシティへの取り組みにおいて、不足していることや課題について聞いたところ、「多様な働き方に対応した評価制度の導入」が最も多く(31.5%)、次いで「在宅勤務や時短など、柔軟な働き方の推進」(20%)、「ワークライフバランスの推進」(16.1%)、「能力・経験・価値観の異なる人財の採用、登用」(15.7%)という結果となった(
図5)。
また、ダイバーシティを推進する上で最も重要なことについての質問では、全体では「管理職層の意識改革」(25.9%)、「柔軟な働き方の推進」(25.4%)、「経営層レベルでのコミットメント」(18.4 %)と、企業としての取り組み・意識改革が重要と感じていることが分かった。役職別に見ると、管理職(部長、課長、係長/主任)は、「管理職層の意識改革」を最も重要視しており、それ以外の層「会長/社長、役員、一般社員・職員は「柔軟な働き方」を最も重要と捉えていた。
ダイバーシティを推進する上でのデメリットを聞いてみると、「人事評価が難しくなる」(39.1%)、「人財の管理や育成が難しくなる」(27.1%)、「負荷が大きくなる社員が生じる」(27.0%)など、多様な人財の評価・育成、社員間の負荷の分担など、マネジメント面での危惧の声が多くあがった。その一方で、定着率や仕事のスピードの低下を懸念する回答は10%前後に留まっていた(
図6)。
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