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- 2016/10/12 掲載
なぜセールスフォースは「AI機能」の搭載を決断したのか?
米国で開催されるIT系のイベントのなかでもトップクラスの動員数を誇るこのイベント(公式発表では登録者が17万人以上)で基調講演に立った同社CEOのマーク・ベニオフ氏は、いつものようにステージ上だけでなく観客のあいだを歩きながらプレゼンテーションを行い、エネルギッシュな姿を見せました。
すでにコンシューマではAIが活用されている
今年の最大の目玉は、同社の業務アプリケーションにAI機能を提供する「Salesforce Einstein」(セールスフォース アインシュタイン)の登場です。Salesforce Einsteinは、同社のクラウドなどに蓄積されたさまざまなデータ、顧客データや取引データ、商品、販売状況、社員のメールやスケジュール、チャットなどをもとにディープラーニングによって機械学習を行うというもの。
これによりSalesforce.comが提供するさまざまな業務アプリケーションで、レコメンデーションやサポート支援などAI機能を基にした新機能を利用できるようになります。AI機能を単独で用意するのではなくプラットフォームに統合し、最初からアプリケーションとともに提供するのはセールスフォース・ドットコムらしいところです。
参考リンク
同社がSalesforce Einsteinを紹介するためのストーリーとして使ったのが、下のスライドです。
コンシューマアプリケーションの世界ではAmazon.comのレコメンデーション、Siriの自然言語認識、Facebookの写真における顔認識、そしてGoogleの自動運転など、すでにAIがさまざまな形で活用されていると。
だから業務アプリケーションもこれからAIを活用する時代に入るのだ、ということです。
同社はもともと、業務アプリケーションはAmazon.comで本を買うように簡単に使えなければならない、というコンセプトで創業した会社です。そして創業から15年以上たったいまも、コンシューマーアプリケーションが先行するAIを業務アプリケーションに取り入れるという、初心を貫いているのです。
実際、同社CTOのパーカー・ハリス氏はこのことについて基調講演で次のように発言しています。「私たちの出発点は、セールスフォース・オートメーションはなぜAmazon.comで本を買うように簡単にならないのか、ということだった。Salesforce Einstainで、私たちは同じことをしようとしているのだ」
セールスフォース・ドットコムも「プラットフォームとしての会話」へ
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