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- 2016/07/04 掲載
山本寛斎とオラクルが問う、「ITは人を幸せにするのか?」
#山本寛斎 #日本オラクル
オラクルが歩んだ日本での30年
2014年、杉原氏が現職に就き「VISION 2020」を発表し、「日本オラクルはデータベースというソフトウェアを売る会社であるが、クラウドでNo.1になる」と宣言した。このVISION 2020は後に変更され、「社会に貢献するクラウドカンパニーへ」という文言が追加された。
そんな同社は2014年度から2016年度にかけ、売上、営業利益、純利益が順調に伸びたが、杉原氏は1つの課題を持っていた。
「時代は『Digital Disruption』といわれ、ITが古いモノを否定しているかのようにとらわれがちです。しかし、果たして、ITはただ古いモノを否定するだけの破壊者なのでしょうか」(杉原氏)
「IT」を敵とみなすか、味方とみなすか。その認識は都市部と地方で差があるという。
「地方では、ITは『人の仕事を奪うもの』と認識されています。しかし、高齢化、都市部への人口集中を考慮すると、デジタルデバイドや地域格差の是正が必要不可欠です。その中では、『IT』を敵とみなすのではなく、『Digital Aid by POCO』つまり『IT・デジタルは人を助ける』という認識こそが重要になるのです」(杉原氏)
「ソフトウェア提供企業」から「クラウド提供企業」、そしてさらにその先の「『Digital Aidby POCO』を提供する企業」というアイデンティティの変遷が、日本オラクルの30年の中で起きたということなのだろう。
山本寛斎がオラクルと共に挑む問い
「私はデジタルとアナログでいえば、間違いなくアナログな人間です。でも、今日みなさんを見ていて思いました。そもそもデジタルとアナログを分けるということがもう時代遅れなのではないでしょうか」(山本氏)
同氏は、さらに、昨今のビジネスを鑑み、「1つの企業だけでできないことは多いです」とも語った。
実際、同氏はあらゆる企業とのコラボレーションに注力している。旭酒造の獺祭のパッケージデザインや、とらやの羊羹の企画など、精力的に活動している。
【次ページ】オラクルは山本氏のイベントの支援に
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