理想のゲームをあなた自身が作りませんか?週末ゲームクリエイターのススメ
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ゲーム開発のハードルはグッと下がっている
「ゲームを作る」……普段触れているゲームのクオリティを考えると、とても困難なことに思われるかもしれません。ゲームメーカーか、個人でもよほどのスキルと情熱を兼ね備えた場合に限って実現可能なことだ、と思ったのではないでしょうか。確かにひと昔前であれば、その考えは間違っていなかったかもしれません。以前は、プレイヤーをうならせるほどの高品質なゲームを作るためには、プログラミングへの深い理解とともに、3Dグラフィックスやサウンドの知識も求められていました。
しかし、現代において、システム、グラフィックス、サウンドなどの技術的な要素については、「ゲームエンジン」があなたをサポートしてくれるでしょう。ゲームエンジンとは、ゲームを開発するための統合的な開発環境のことで、専門的な知識がなくとも、少しのプログラミングの知識さえあれば(ときにはなくても)直感的な操作でゲームを作ることが可能になったのです。
たとえば、『Pokémon GO』『原神』『Fall Guys』『Fate/Grand Order』『ウマ娘 プリティーダービー』……これらはすべて、「Unity」というゲームエンジンを使用して開発されている作品です。
実際、Unityを使ったゲーム開発とは、どのようなものなのでしょうか。興味を持たれた方は、よければ以下のUnity Japanの映像を見てみてください。思い描いた世界ができあがっていく様子が、きっとイメージできるはずです。
挙動をその場で確認しながら開発を進められる、リアルタイム開発プラットフォーム、それがUnityなのです。
トレーナーが教える、Unityの5つのメリット
ゲームエンジンとしてのUnityは何が良いのか?ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのトレーナー、荒川巧也氏によると、そのメリットは5つあります。- (1)個人は原則無料で使える
- (2)一度覚えれば応用の幅が広い
- (3)ほかの3D制作ツールとの連携も簡単
- (4)情報が多いので挫折しにくい
- (5)ゲームで使う素材がたくさん用意されている
1つひとつ、掘り下げて聞いてみましょう。
(1)個人は原則無料で使える
「Unityは、個人(注1)と、年商および資金調達の合計が10万米ドル(約1,100万円)以下の組織(注2)は無料で利用できます。一般に、開発ツールでは無料版では一部機能が制限されたり、3カ月間だけ使えたりするケースも多いですが、Unityの場合はプロも使用するパワフルな機能を同様に使い続けることができます(注1)」(荒川氏)
さらに、個人クリエイターがUnityで作ったゲームに広告を付けてその収入を得ても、Unity側にその収益を分配する必要はありません。
(2)一度覚えれば応用の幅が広い
「通常、ゲーム開発では、iOS向けのゲームであればSwift、Androidはkotinやjavaなど異なる言語で書きますが、Unityを使えばプラットフォーム間の設定、言語の違いはすべてUnity側で吸収します。一度Unityの使い方を覚えてしまえば色々なプラットフォームにコンテンツを出していくことができるのです」(荒川氏)
次々に出てくる新たなプラットフォームに対しても、Unityはバージョンアップするごとに対応。当然、ハードウェア側との契約は別途必要ですが、コンテンツの実装部分に関して言えば、Unityを覚えてしまえばコンテンツ制作できるのです。
(3)ほかの3D制作ツールとの連携も簡単
3DCGソフトウェアの「Blender」「Maya」など、他の開発ツールとの高い互換性も魅力の1つです。
「Blender」「Maya」などで作成したモデルを、ドラッグ&ドロップするだけでUnity上で使うことができます。
「Unityは非常に多くのユーザーに使われているため、他ツールの立場からすれば、”Unityとの互換性を担保しておかない“と、ユーザーに選んでもらえないのです」(荒川氏)
(4)情報が多いので挫折しにくい
(3)でも触れていますが、Unityは世界中でたくさんのユーザーに使われています。
Unityに関連する書籍も数多く出ており、Webからも山のような知見を得ることができます。
「私自身も、『よくわからないエラーが出る』『実装方法がわからない』などの壁を、そうしたすでにある知見をもとに乗り越えてきました。やる気さえあれば、大丈夫です」(荒川氏)
(5)ゲームで使う素材がたくさん用意されている
Unityには、「アセットストア」という、ゲームやコンテンツ制作をする素材を提供するインフラが用意されています。
「私自身はプログラマー寄りの人間で、プログラムを書いてモノを動かすことはできますが、ゲーム作りにはキャラクターのデザインや作曲とか、色々な才能が必要です。大手ゲームメーカーならいざ知らず、個人や小さい組織では、たくさんの人の力を借りるのは難しい。そこで役立つのがアセットストアなのです」(荒川氏)
アセットストアの素材は有志が作成したもので、無料、有料のものが含まれています。すべての素材は、Unityによって審査されたものです。無料、有料を問わず、一定の品質が担保されていることは、理想のゲームを開発する上では大変心強いのではないでしょうか。
しっかり体系的にUnityを学ぶなら、オンライン講座も!
ここまで読み進め、Unityに対して少しでも興味を持ったらぜひ、以下からダウンロードして、試しにUnityに触れてみてください。説明した通り、個人は無料で利用できますので、軽い気持ちで始めていただければと思います。さて、ここで記事を終了してもUnityの魅力は十分にみなさんに伝わったはずですが、最後に宣伝をひとつ挟ませてください。
Unityに興味はあるものの独学で調べながら進めるのが面倒な方、あるいは、もっとしっかりと勉強してUnityの高い開発スキルを身に着けたい方もいるでしょう。そんな方に向けて、ソフトバンクグループの通信制大学、サイバー大学では「Unity入門」の講座を開講しています。
講師は、Unityのメリットを紹介してくれたユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのトレーナー 荒川巧也氏、そして現役ゲーム開発エンジニアであり家庭用ゲーム機やスマートフォンのゲーム開発・運営を専門とする浅野祐一氏です。2人は、Unityの代表的な入門書として長年親しまれている「ひよこ本」の著者でもあります。
Unity入門講座は、以下の通り。
- (1)Unityを知って使う準備をしよう!
- (2)Unityを使ってみよう!
- (3)2Dゲームを作ってみよう!
- (4)UnityのUIシステムを知ろう!
- (5)3Dゲームを作ってみよう!~Part1 ステージ制作~
- (6)3Dゲームを作ってみよう!~Part2 ビジュアルスクリプト~
- (7)3Dゲームを作ってみよう!~Part3 外観ブラッシュアップ~
- (8)3Dゲームを作ってみよう!~Part4 演出制作~
- (9)3Dゲームを作ってみよう!~Part5 様々なデバイスへの対応~
- (10)ライブ授業(受講生のアンケートをもとに内容を決定)
- (11)アニメーションについての追加講義
- (12)ライブ授業(受講生のアンケートをもとに内容を決定)
レッスン1回あたりの時間は60分~90分ほどで、実際にゲームを作りながらUnityの基本から応用までみっちり学習することができます。書籍やWeb上での文章ではわかりにくい操作も、2人の先生の画面に合わせて手を動かしていくので簡単に理解することが可能です。途中でどうしてもわからない部分があれば、講師に質問メールを出すこともできます。
第10回と第12回に開催されるライブ授業では、受講生の要望に合わせて授業内容を決めていきます。Unityは、実はゲーム以外の分野でも、自動車業界や建築業界でも使われ、AIとの組み合わせも可能な開発ツールなので、アンケートの結果次第では、ビジネスに近い話も聞けるかもしれません。またライブ授業では、受講生からのリアルタイムでの質問にも、できる限り答えていく予定です。
さらに、講座の特典およびレッスンの参考資料として、2人の先生が出した最新版の“ひよこ本”『Unity2021入門』のPDFも受講生には配布しています。
サイバー大学の「Unity入門」講座は、以下から申し込みが可能です。
コース開始は2021年10月7日から、定員も50名までとなっています。申し込みをご希望の方は、お早めに済ませることをおすすめします。
業務外の時間でゲームを作り、新たなキャリアを切り拓く。その助けができると幸いです。