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- 2016/02/12 掲載
“ロケーションフリーランス”な起業家が実感する、ベトナム・カンボジアの成長
起業家 若狹 敏樹さん
日本を拠点に、ベトナム、カンボジアでITインフラ構築に関わる
――現在の事業内容をお教えください。若狹さん:2008年に創業し、私が取締役を務めるビットスターでは、企業のITインフラに関わる業務全般を請け負っています。 それに関連して、Webシステムやアプリケーションの設計を行い、サービスに落としこむところまでのプロデュースも事業内容の一つです。
取引先は主に日本企業ですが、現在はベトナムやカンボジアといった企業の海外事業所で業務を行うこともあります。そのため普段は東京・札幌を拠点にしつつ、ベトナムはホーチミン、カンボジアはプノンペンへ行ったり来たりです。
私は企業に属していますので、正確にはフリーランスではありません。 子会社であるサービスデスクの取締役なども兼任しているため、強いていうならば、場所や立場を限定しないという意味で“ロケーションフリーランス”でしょうか。
支払いも会社から報酬をもらっており、日本の銀行口座に振込をしてもらっています。一部はジャパネット銀行に振り替えて、ベトナム・カンボジアでもATMから現金を引き出せるようにしています。
――なぜ、中国やアメリカ、東南アジアでビジネスを行うようになったのでしょうか?
若狹さん:最初は日本国内で業務を行っていましたが、取引している企業がアメリカや中国へ進出するのに伴い、現地の事業所で仕事をすることも多くなっていったんです。 そうする中で海外でビジネスをする上でのノウハウがたまっていき、2011年からベトナムやカンボジアでも仕事をするようになりました。
――ノウハウを活かす先として、ベトナム・カンボジアを選んだのはなぜでしょうか?
若狹さん:いずれも経済成長率が高く、国民の平均年齢が低いことから、ここ数年でのビジネスチャンスが見込めるために以前から興味を持っていました。
両国では戦争・虐殺の影響で年配層の人口が少なく、2015年での国の平均年齢はそれぞれベトナムが30.4歳、カンボジアが24.0歳と非常に若い国です。 今後の生産人口の増加が見込めるため、労働人口の増加や市場の拡大に期待が持てます。2015年現在では、成長が落ち着いてきた中国と比べると、ベトナム・カンボジアは非常に面白い状況です。
また、現地で業務を行っている知人から、文化・国民性などを伝え聞いて理解していたため、スムーズにビジネスをできそうだったという点も大きいです。
【次ページ】日本人と比べて遜色ないベトナム・カンボジア人の技術力
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