- 2012/06/08 掲載
資生堂が米国事業強化、バックオフィス・物流・子会社を再編
現在、資生堂化粧品の展開は、89の国と地域(日本を含む)にのぼり、2011年度の資生堂グループの連結売上高に占める海外事業の比率は44.3%となっている。今回の米国における組織再編は、資生堂グループ全体で取り組んでいる、抜本的なコスト構造改革の一環とされている。
2012年6月に、米国拠点の子会社における法務、人事、財務のバックオフィス3部門の機能統合を行う。バックオフィスの機能統合の対象となるのは、米州地域の持株会社でありグローバルブランド「SHISEIDO」をはじめとする化粧品等の販売・マーケティングを行う「資生堂アメリカズコーポレーション」、ミネラルメーキャップの「ベアエッセンシャル社」、化粧品等の製造を行う生産拠点の「資生堂アメリカインコーポレーテッド」の3社。
2013年7月には、資生堂アメリカズコーポレーションのアメリカ物流センター(ニュージャージー州オークランド)の機能を、ベアエッセンシャル社の物流センター(オハイオ州コロンバス)と、資生堂アメリカインコーポレーテッドのイーストウィンザー工場内に新設する物流センターにそれぞれ移管する。現在アメリカ物流センターが取り扱っている製品の在庫を、2013年5月以降順次ベアエッセンシャル社の物流センターと資生堂アメリカインコーポレーテッドの物流センターに移動し、2013年7月から新物流センター体制の本稼動を開始する。新物流センター体制では、コロンバスの物流センターを「Shiseido America Distribution Center」(ADC)とし、ADCを通じて米国内の各チャネルへの出荷や米州地域内への輸出等を行う。また、輸出港であるニューヨーク港に近いイーストウィンザーに工場を構える資生堂アメリカインコーポレーテッドの倉庫を拡張し、米州地域外への同工場製造製品(グローバルブランドSHISEIDO製品)の輸出を行う。
そのほか、米国の生産拠点のひとつである資生堂アメリカインコーポレーテッドの事業を、販売・マーケティングとバックオフィス機能をもつ資生堂アメリカズコーポレーションに譲渡し、組織統合を行う。生産から販売までを自己完結するバリューチェーンを構築することが目的だ。
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