シーメンスPLMソフトウェアは9日、英自動車メーカーのアストンマーティンが全世界における同社のスポーツカー開発プロセスの標準システムとして、CAD/CAM/CAEに製品ライフサイクル管理（PLM）を組み込んだ「NX」を、さらに製品およびプロセスのナレッジ管理に「Teamcenter」を採用したと発表した。生産性の向上、共通プロセスの推進、製品設計と開発のグローバルなコラボレーション強化を図る。

　シーメンスPLMによれば、現在、数多くの自動車メーカーで、クラス最高の技術を活用できるよう現在使用しているPLMシステムの見直しを余儀なくされているという。

「自動車業界は今、技術的な面においても、経営的な面においても大きな転換期を迎えています。自動車がますます複雑化し、経済情勢が移り変わる中、自動車メーカーは既存のPLMアプリケーションを見直し、市場で最も価値のあるテクノロジと連携していかなければならなくなっています」（IDC Group PLMアナリスト Sanjeev Pal氏）

　英アストンマーティンでは2年間にわたって、PLMテクノロジを評価し、導入に至ったという。シーメンスPLMソフトウェアのテクノロジを用いれば、自動車メーカーや部品メーカーにおいて、開発および製造におけるコラボレーション、プランニング、設計、検証などを最適化できる。複雑なエンジニアリング・チーム間や広範なサプライチェーンにわたるコラボレーション管理に必要なソリューションを提供しており、エンジニアリング・チームとその他製品ライフサイクルに関わるすべての部門を結びつけ、設計、解析、シミュレーションなどのデータへのリアルタイムなアクセス手段を提供している。