「今回の調査結果から、2010年にはPCの買い替えは、大きく促進されると考えられる。景気後退や金融危機の影響のため、2009年度のPCの買い替えは停滞したが、2010年度はPCの買い替えを考えている企業は増加傾向にあり、需要が回復してきたと考えられる。しかしPC製品のコモディティ化は進んでおり、市場は成熟し、高い成長は見込めない。一方、国内PCビジネス市場は、年間約700万台の出荷があり一定の規模を持った市場である。高機能で利便性の高いPC製品の価格低下と信頼性向上によって、より高い評価が得られている。したがって、差別化を図る事や違いを見出すことは困難になってきている。今後は、クラウドあるいは仮想化技術などの成長ドライバーを適応させ、ITの集中化、標準化、セキュリティのサイクルに組み込んで最適化することが、PCビジネス市場の成長の鍵を握る」(IDC Japan PC 携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリスト 渋谷 寛氏)