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- 2007/05/10 掲載
【CIOインタビュー】 ドトールコーヒーが目指した「とことん使えるシステム」
経営革新を支える日本のCIO
ドトールコーヒー 三上 貴康氏 |
(Takayasu Mikami)
ドトールコーヒー
情報システム部 ネットワーク課 課長代理
電機メーカーにて営業職に携わった後、2000年1月にドトールコーヒーへ入社。
情報管理システム部門にて、一貫してオープンソース系システムのインフラの管理運営を担当する。
ドトールコーヒーは、7~8年前より使用していたAS400の老朽化にともない、2001年より基幹システムの新構築を検討。その際に、15億円の予算をかけて、オープンソースによるシステム化を実現させた。またその際に、ショップコンサルタント向けモバイル環境の構築にも着手した。そのいずれも、2004年から2005年に稼働を開始したばかりである。同社情報システム部ネットワーク課課長代理の三上氏は、ネットワークインフラを全般に見るという立場でプロジェクトに参画した。
「ショップコンサルタント向けモバイル環境の構築については、多数ある店舗に直接赴いて指導する担当者が利用するので、社内外のどこにいても自身の仕事が行いやすいことを考えてSFA(営業支援システム)を構築しています。しかし、システムだけでなく、自宅のインターネット環境やPHSなどのモバイル端末を使用してのネット接続などの指導も併せて行いました。」
もはやPCの使用が不可欠な状況において、モバイル端末によるサーバーアクセスは必須条件となってきた。しかし、セキュリティ対策についての不安はなかったのだろうか。
「そこはもっとも考慮した部分ですね。通信は暗号化が原則、社内へのログインも正当な手続きがなければ絶対にできません。また、いざというときに追跡調査や原因究明ができるように、ログをすべて取るなどの対策もしています。」
さらに、社外持ち出し用のノートパソコンの盗難や置き忘れの際にも情報が漏れないよう、1台1台の端末に万全のセキュリティ対策を施したという。
こうしたセキュリティとともに強く意識したのが「コスト」である。ドトールコーヒーの店舗は直営店および加盟店展開により、全国で合計1412店舗(2006年2月末現在)にもなる。その1店1店に通信インフラを導入するのは大きなコストとなる。そこで、自社でインターネットVPNを構築し、暗号化によるセキュアなネットワークを構築した。
こうしたシステムの最大の恩恵は「情報伝達の速さとコミュニケーションの濃度の向上」と三上氏は語る。
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