- 2007/01/31 掲載
ERP導入で企業を強くする[第1回/全3回](2/2)
■ 大企業の需要が減少し、主要ベンダーのターゲットが中堅中小企業となり、ERPシステムの低価格化傾向に拍車がかかった
■ 大企業に比べて意思決定が早く、導入への取り組みが早い
■ 企業規模が小さいことにより広範囲にかつ早期に効果が出せる
■ ERPシステムは経営のコックピットシステム
従来型のシステムはいくつかの部門システム(業務別システム)で構成され、業務の効率化は部門最適でしかなかった。営業部門が受注から納入までのリードタイムを短縮して顧客満足を追求するあまり、製造部門が必要とするリードタイムを確保できず時間外作業が増えて生産効率が低下するなどの問題が多発していた。部門最適だけを図れば、他部門へしわ寄せが発生し、下手をすると採算性を低下させることにもなりかねない。これに対してERPシステムの目指すところは全体最適であり、部門個々の効率性を少々欠いても企業全体としてのパフォーマンスを向上させることに主眼がある。部門システムならば入力のしやすさ、使い勝手の良さなどに目が向くが、ERPシステムでは企業活動全体のパフォーマンスを高めることが重要テーマである。極論すればERPシステムは業務効率の向上を目的としたシステムではなく、マネジメントをする経営者のためのシステムである。経営者が操縦席(コックピット)に座り、計器(コンピュータ画面)に映される様々なパフォーマンス(経営状況)を瞬時に読み取ることができれば、悪天候(競争、環境変化、経営課題)に遭っても方向や高度を変える(意思決定)ことで目的地(利益、シェアなど)に向かって安全な運航(経営)が可能になる。(図2、3)
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図2:従来の業務システムでは…
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図3:ERPシステムは経営のコックピット
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