- 2006/04/04 掲載
【中堅中小IT化】「時間=コスト感覚」こそ中小企業に必要だ(2/2)
Windows Small Business Server 2003+GroupBoard導入事例 【神田株式会社】
神田株式会社で使われている行き先掲示板。特定のメンバーへの伝言がある時は、「電話メモ」に書き込んでおくことができる
グループボードの導入により、仕事の進め方やプロセスも効率的になった
「これまで見積書は、メールでいったん私のところに集まっていました。得意先にそれを提出する段になると、過去のメールからそれを探さなければなりません。そこでグループボードのスケジュール機能が役立ちます。『A社へ見積書提出』というスケジュールを入力したら、見積書をそこに添付してしまうわけです。こうやって貼り付けておけば、全員がその情報を閲覧できます。見積書に限らず、必要な書類はスケジュールに添付しようと思います」(谷氏)
グループボードの利用範囲は、社内だけにとどまらない。同社では、営業マンなど外に出る社員は全員ノートパソコンを携帯しているが、社外からでもグループボードにアクセスできるような仕組みを構築。具体的にはVPNを組むことで、外回りの営業マンはPHS通信カードを使ってインターネット経由でVPNに接続し、社内のグループボードにアクセスする。これにより、時間の制約や社内・社外を問わず、誰もが同じ情報を共有できるようになった。
情報共有により各社員が コスト意識を持つようになる
グループボードによる情報共有は、企業をどのように変えていくのか。「社員が働いている時間というのは、すなわちお金です。グループボードのような仕組みを利用することで、社員の動いている時間が見えると、経営者は次の戦略を立てられるようになります。さらに、経営者にとってだけでなく、一般の営業や開発担当も自分の動いている時間を“コスト”として意識するようになるでしょう。ここの部分がいちばん重要だと思います。
グループボードのようなツールを使って社員がコスト意識を持つことは、これから日本企業の経営にとって必ず必要になってくると思います。すでにこうした取り組みを行っているところもありますが、中小企業では管理できていないところもあります。これをクリアすることで、企業として次のステップが見えてくるのです」(谷氏)
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