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  • 2005/12/13 掲載

境界線のない時代に対応した競争戦略の定石の再考

早稲田大学ビジネススクール教授 山田英夫氏:

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競争戦略とは「企業が新市場において全体的姿勢を明確にし、最大の投資リターンを目指して競争優位な地位に経営資源を投入し、展開する方法と方向の決定」(嶋口 1986)と言われるが、これまで業界や競合企業が明確なケースを中心に、研究が進んできた。たとえば嶋口(1986)は、業界内での経営資源の量・質を基準に、リーダー、チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーという4つの競争業者別に、その各々の戦略定石を示した。リーダーの戦略定石としては、【1】周辺需要拡大、【2】同質化、【3】非価格対応、【4】最適シェア維持が挙げられ、チャレンジャーは差別化が定石と言われてきた。

競争戦略とは「企業が新市場において全体的姿勢を明確にし、最大の投資リターンを目指して競争優位な地位に経営資源を投入し、展開する方法と方向の決定」(嶋口 1986)と言われるが、これまで業界や競合企業が明確なケースを中心に、研究が進んできた。たとえば嶋口(1986)は、業界内での経営資源の量・質を基準に、リーダー、チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーという4つの競争業者別に、その各々の戦略定石を示した(図1)。リーダーの戦略定石としては、【1】周辺需要拡大、【2】同質化、【3】非価格対応、【4】最適シェア維持が挙げられ、チャレンジャーは差別化が定石と言われてきた。

図1 相対的経営資源による競争地位の類型



これらの研究成果は、家電における松下対ソニー、自動車におけるトヨタ対ホンダ、化粧品における資生堂対ファンケルなどの戦略を説明するために、非常に有用であった。

また競争戦略の祖と言われるポーター(1985)も、5つの競争要因という分析フレーム(図2)を提言しているが、こうした考え方は、明確な業界が存在していることが前提となっていた。


図2 5つの競争要因



しかし最近の競争戦略を考えるにあたっては、過去の研究成果が使えないケースが多くなってきた。本稿では、従来の定石が通用しないパターンを3つ述べ、競争戦略の考え方が変化してきたことを示したい。



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