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- 2016/10/25 掲載
AIを駆使したCOBOL資産マイグレーション最前線、注目すべき4つのポイントとは?(3/3)
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企業が抱えるレガシーマイグレーションの課題

ビジネスイノベーション事業部
マイグレーションソリューション部
部長
比毛 寛之氏
東京システムハウスは20年以上マイグレーションビジネスに取り組み、200件以上の実績がある。MMSによるこの1年間のプロジェクトは、メインフレームが6件、オフコンが4件、オープンレガシーが4件と、偏りなく手がけている。
比毛氏によると、「最近は、大型メインフレームの相談が多い。これまでオープン化を先延ばしにしてきた難易度の高いシステムの相談が増えている」という。また、オフコンでは、「NECのA-VXの相談が引き続き多く、メインフレーム並みのハイエンド機に関する相談が多い」とのことだ。
ACUCOBOLについては、最終バージョンが2007年と、対応OSのサポート終了が課題となっている。継続利用が難しく、代理店がないケースもあって、東京システムハウスに相談が来るそうだ。
そのほかには、移行先としてOSSを使いたいというニーズが急増している。その理由として比毛氏は、「ミドルウェアの保守費用やベンダーロックイン、ライセンス費用などの問題」を挙げた。
これからのマイグレーション:4つのポイント
マイグレーションの今後について比毛氏は4つのポイントを挙げた。1つ目は、「NECオフコン(A-VX)のマイグレーション」だ。「AJTOOL for NEC COBOL」により、A-VXのリホスト(業務アプリケーションには変更を加えず、プラットフォームとなるハードウェアを移行する)によるマイグレーションが可能になり、Magicのソリューションにより、簡易言語「SMART」を超高速開発ツールに移行していくことなどが可能となる。
2つ目は、「OSSのへのマイグレーション」だ。比毛氏は「平成27年に経産省補助事業による開発が完了し、OSSマイグレーションを支援するメニューが強化された」と語った。その他、OSSのOLTPツールへのサポートも準備中とのことだ。
3つ目は、「MMS for RAD」による超高速開発ツールへの移行だ。COBOLに移行しても「可読性やメンテナンス性が悪い」という課題があることから、簡易言語やオープンレガシーの移行先として超高速開発ツールを積極活用していきたいということだ。
そして4つ目が、「MMS for Enterprise AI」の1つである「照合テストツール」を使ったテストの効率化だ。AIを用いた帳票照合テスト支援により、新旧帳票の比較を自動化し、不一致箇所をヒートマップで表示する。
比毛氏は、「マイグレーションによりお客様のITシステムを未来に継承し、お客様の発展に貢献したい」と抱負を語り、「メインフレーム、オフコン、オープンレガシーなど、なんなりと相談して欲しい」と呼びかけて講演を締めくくった。
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