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日米の競争力の差はいつ、なぜ生まれたのか?
菊地氏は米国のS&P500と日経225の企業において、企業価値として評価される資産の違いを指摘する。米国では約9割が無形資産の価値で企業を評価しているが、日本では3割程度だ。
「欧米では知財・無形資産が経営の柱であり、自分たちの「稼ぐ力の源泉」であると考えています。これを獲得し、事業で活用し、競争優位を発揮する、という一連の流れを戦略的に実行しています」(菊地氏)
一方、日本企業はどちらかというと、自分たちの開発成果やノウハウを知財権として確保し、他社から侵害されないように防衛策として講じてきた傾向がある。戦略的に知財・無形資産を活用してこなかったがために、競争力で差をつけられ、「失われた30年」と言われる低成長の時代を迎えている。
「逆に言えば、日本の人材や知財などの無形資産の価値が正しく評価されれば、株価が3倍に上がる可能性もあると思います。無形資産をいかに「稼ぐ力」として活用するか、また投資家などにいかにその事業価値を認知してもらうかが大変重要になります」(菊地氏)
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