- 2025/03/21 掲載
米フェデックス、25会計年度の1株利益予想を下方修正
売上高は前期比でほぼ横ばいから微減になるとの見通しを示した。従来はほぼ横ばいを予想していた。
第3・四半期(24年12月―25年2月)の調整後1株当たり利益は4.51ドルとなり、前年同期の3.86ドルを上回った。ただ、LSEGがまとめたアナリスト平均の市場予想の4.54ドルを下回った。
トランプ米大統領が輸入関税を強化している中で、フェデックスのジョン・ディートリッヒ最高財務責任者(CFO)は「当社の利益見通しの修正は、当社の企業間サービスへの需要を制約している米産業経済の低迷継続と不確実性を反映している」とコメントした。
フェデックス株は20日午後の時間外取引で前日比5.3%下落して232.29ドルを付け、競合する国際貨物輸送大手の米ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) も1.1%下げた。両社の株価は、世界経済のバロメーターだとみなされている。
フェデックスとUPSは市場シェア拡大に向けて激烈な競争を繰り広げており、アナリストらは価格引き下げ競争につながるのではないかと懸念している。
フェデックスは昨年9月、最大の取引先となってきた米郵便公社(USPS)の航空貨物輸送契約を解消。UPSはその事業を引き継いだ一方、今年1月には最大顧客の米アマゾン・ドット・コムの配送を削減する計画を進めると発表した。
フェデックスは昨年12月、収益性が高い貨物部門を分社化する計画を発表した。
フェデックス幹部らは20日、25会計年度の22億ドルのコスト削減目標の達成に向けて順調に進んでいると表明。ディートリッヒ氏は、米ボーイングから8機の大型貨物専用機777の新造機を「非常に魅力的な価格」で購入することで合意したことも明らかにした。
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