• 2024/11/28 掲載

24年度市中向け国債173兆円台半ばに増額、利付債は増減せず=関係筋

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Takaya Yamaguchi

[東京 28日 ロイター] - 財務省は、2024年度の国債発行計画見直しで、定期的な入札によるカレンダーベース市中発行額を173兆円台半ばに増額する方針だ。複数の関係筋が明らかにした。利付年限債の増減は見送り、需給逼迫感の強い短期国債を増額して対応する。

補正予算では、不足財源を補うため新規国債を6兆6900億円追加。GX(グリーン・トランスフォーメーション)経済移行債の発行額も上積みする。財投債や借換債は、いずれも当初比減額となる。

一方、消化方式別では、金利ある世界への移行で需要が旺盛な個人向け国債を増やす。予算ベースとなる国債の増減などと差し引き、カレンダー発行の増額は当初比2兆円台半ばに抑える。

近く閣議決定する24年度補正予算案と併せ、29日にも発表する。昨年末に策定した当初計画では、カレンダー発行額を171兆円としていた。当局者からのコメントは得られていない。

今回の見直しで利付債の増減は見送るが、需給不安がくすぶる超長期債の発行額をどう調整するかは今後、検討を進める。

25年度計画策定に先立つ市場参加者との協議では、生命保険各社による需要が減衰する現状を踏まえ、40年債や30年債は「減額が適当」との声が多かった。40年債については「相応の減額」を求める声もある。減額される場合は来年度からとなることが想定される。

次年度予算では、103万円の壁やガソリン減税の見直しなどに伴う税収減も予想され、全体の発行額が膨らむ中でも長期化戦略を是正し、「脱日銀」への歩みを進められるかが課題となる。

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