• 2024/11/07 掲載

9月実質賃金2カ月連続マイナス、物価上昇鈍化も所定外マイナス=毎勤統計

ロイター

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Yoshifumi Takemoto

[東京 7日 ロイター] - 厚生労働省が7日に公表した9月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比0.1%減と2カ月連続でマイナスとなった。8月と比べて物価上昇率が低下し、賃上げ効果で所定内給与の伸びが加速したものの、残業時間の減少で所定外給与がマイナスに転じたのが響いた。

<現金給与総額2.8%増、33カ月連続プラス>

労働者1人当たりの平均名目賃金を示す現金給与総額は前年比2.8%増の29万2551円となり、33カ月連続でプラスとなった。伸び率は8月と横ばいだった。

春闘・賃上げを反映して、所定内給与が2.6%増の26万4194円、ボーナスなど特別に支払われた給与が16.1%増の9193円と好調だった。消費者物価指数(持家の帰属家賃除く総合)も8月の3.5%から9月は2.9%に低下した。

<共通事業所・所定内給与も0.1ポイント低下>

一方、所定外給与は8月の1.7%増から9月は0.4%減の1万9164円に低下した。カレンダー要因による残業時間の減少が主な理由と厚労省ではみている。

日銀などが重視しているとされる共通事業所ベースの所定内給与も前年比2.7%増となり8月と比べて0.1ポイント低下した。もっとも内訳は、一般が2.9%増(8月は2.8%増)と改善する一方、パートは1.7%増(8月は4.0%増)に伸びが縮小するなど明暗が分かれた。

毎月勤労統計で用いられる消費者物価指数は、2020年基準の持ち家の帰属家賃を除くベース。食品などの値上げにより昨年1月に5.1%まで上昇、その後ほぼ3%台で推移している。

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