• 2024/10/01 掲載

新たな「旅」需要開拓=東海道新幹線、開業60周年

時事通信社

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。


1964年に日本初の新幹線として開業した東海道新幹線は、10月1日に60周年を迎える。交通の大動脈として、輸送力を拡大させてきたこともあり、累計の乗客数は約70億人に上った。移動需要が大きく落ち込んだ新型コロナウイルス禍を経て、JR東海は東海道新幹線による新たな「旅」需要の開拓に乗り出している。

開業後は高速化が進み、東京―新大阪間の現在の所要時間は「のぞみ」で2時間21分まで短縮、運行本数は1時間あたり片道最大12本に増加した。しかし、新型コロナの感染拡大は経営への打撃となった。同社の2021年3月期の運輸収入は前年度の約3分の1に落ち込み、連結純損益2015億円の赤字に転落した。

コロナ収束に伴い、同社は移動需要の回復に取り組んだ。その一つが、アニメやゲームのキャラクターやアーティストなどを応援する「推し活」を組み合わせた「推し旅」の提案だ。21年秋から展開し、今年度は約100件の企画を手掛ける事業に成長。8月末に始まったゲームシリーズ「アイドルマスター」と新幹線乗車を組み合わせた企画では、乗車中にスマートフォンで車内限定の「推し」のオリジナルボイスを聞くことができる。

新幹線をイメージした衣装を身に着けたキャラクターの等身大パネルなども用意し、京都駅や周辺観光地での誘客につなげる。JR東海営業本部需要創出グループの河野陽介さんは、「移動して新しい経験をする旅を楽しむきっかけをつくりたい」と語る。

また、企業の社員旅行や、プロレスといったイベントでの利用目的に、新幹線車両ごと貸し出すサービスを始めた。ビジネス客向けの座席空間の改良にも取り組むなどして、足元の運輸収入はコロナ禍前を上回る水準となってきた。丹羽俊介社長は、「多様化する移動需要に対応したサービスや商品の提供に取り組む」と強調。新たな輸送手段となる「リニア中央新幹線」の工事を進める中、安定した収益確保は不可欠だ。今後も幅広い層の利用を喚起しながら、東海道新幹線の価値を高めていく構えだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕JR東海と「アイドルマスター」シリーズの「推し旅」企画イラスト(THE

IDOLM@STER(tm)&(c)Bandai

Namco

Entertainment

Inc.) 〔写真説明〕東海道新幹線車内で行われたプロレスイベント(JR東海提供) 〔写真説明〕東京発の東海道新幹線「のぞみ」の車内で行われたプロレスイベント=2023年9月18日

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます