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- 2025/03/06 掲載
【地銀のDX調査】北國銀行・広島銀行を抑えて「部門1位」になった…意外なあの地銀
地銀の顧客獲得戦略、Webサイトが超重要になる理由
メンバーズ フォーアドカンパニーが行った『地銀62行DX推進状況レポート2024』は、地銀62行を対象にして、「Webサイト体験」および「顧客接点のデジタル化」という項目について調査し、その結果をまとめたものである。本記事では、地銀が提供しているWebサイトの体験(どれだけ使いやすく整備されているか、など)の改善がどれくらい進んでいるか、ランキング形式で解説していく。メンバーズではこれまでに、2020年から2023年にかけて、同様の調査を3回行っている。今回の調査結果について、メンバーズフォーアドカンパニーのカンパニー社長の田中秀和氏は、こう分析する。

フォーアドカンパニー
カンパニー社長
田中秀和氏
それでは、直近の地銀の「Webサイト体験」の改善に向けた取り組みは、どのような状況なのだろうか。
田中氏は、「2021年に銀行法が改正されたこともあり、銀行のマネタイズのポイントがリアルからデジタル上に寄ってきていると感じています。各行がDXを推進する中で、大きな流れは3つあります。1つ目は、既存業務の効率化、つまり守りのためのDXです。2つ目は、顧客とのコミュニケーションの領域におけるDXです。3つ目は、多様化する顧客ニーズに対する新たな価値提供のためのDXです」と話す。
3つ目に関しては、近年地銀が最も注力しているポイントだ、と田中氏は指摘している。地銀のDXでは、「内製化」もキーワードとなっている。行内にデジタル部門を新設したり、社内の人材が中心となって開発を進めたりする動きも目立ってきた。
「これまで金融機関が外注に頼ってきたシステム開発・改修などにおいて、『内製化』が重要なテーマになってきていると思います。実現には、顧客本位で自前のデジタル組織を使いアジャイルでのDX推進や、自前ではやり切れない部分もあると思いますので『この領域は自前で、この領域はパートナーと共創する』といった形の柔軟性が必要とも感じています。」(田中氏)
調査項目(1):Webサイトの便利さ
「Webサイト体験」に関しては、「PC」と「スマートフォン」という2つに分けて調査が行われた。ここでは、「PCの使いやすさ」の項目を見ていこう。消費者の顧客満足度に大きく関わる重要な調査項目として、「メニューから目的のページを探しやすい設計になっているか」がある。この点について、調査対象となる62行中53行が「メガドロップダウンメニュー」を採用するなど、使いやすいとされる仕様を採用しているようだ。
また1つのトレンドとして、トップページに表示されている「メニューボタンの項目分類」に関しては、「預金」「資産運用」「ローン」とモノ軸の考え方で選択できるボタンを分類している地銀より、「ためる」「ふやす」「かりる」というコト軸の考え方に基づき分類している地銀が多いという結果になった。そのほか、モノ軸・コト軸の表記の両方を表示させているハイブリッド型のメニューの地銀も出てきている。
田中氏は、「ユーザー起点で考えると、コト軸とモノ軸、両方で表示したほうがわかりやすいのは、間違いありません。しかし、ラベリングの難しい商品が増えてきている状況もあります。たとえば、2024年に始まった新NISAにしても、『ためる』メニューに入れるのか、『ふやす』に入れるのか、迷うケースもありそうです。商品名で探したほうが早い場合もあるため、ハイブリッド型のメリットは大きいと感じています」と話す。
調査項目(2):スマホサイトの便利さ
そのほか、スマホサイトの利便性についてもいくつかの項目に基づき調査を実施しているが、その中で、メガバンクのスマホサイトに比べて良い結果が出ている項目がいくつかある。今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
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