- 2024/09/23 掲載
独政府、コメルツ銀行防衛か 保有株式を当面維持と表明
ウニクレディトは今月、ドイツ政府が保有する4.5%株式を含め9%のコメルツ銀行株を取得し、ドイツ政府に次ぐ第2位株主となった。ウニクレディトのアンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)はコメルツ銀との合併に意欲を示しているが、コメルツ銀の経営陣や行員は拒否。ドイツ政府にこれ以上保有株を売却しないよう求めている。
ウニクレディトに4.5%株式を売却した結果、ドイツ政府の持ち株比率は12%となった。
財務省傘下の連邦債務管理庁は、「追って通知するまで、保有株式の追加売却は行わない」ことを政府当局者で構成する委員会で20日に決定したと発表。「コメルツ銀行は安定した収益をあげている。同行の戦略は独立に向けたものだ。これを鑑み、政府は追って通知するまで、持ち株比率を維持する」と述べた。関係者によると、今月、4.5%株式の売却時に90日間のロックアップ(売却禁止期間)が設定されたが、それ以降も保有し続けることを意味するという。
RBCの銀行アナリスト、アンケ・ラインゲン氏は「これでウニクレディトによる買収の可能性がなくなったとは思わないが、買収の動きは当初の予想より遅くなるだろう」と述べた。
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