- 2024/09/23 掲載
米SEC、証言欠席のマスク氏に制裁請求へ ツイッター買収調査
[20日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は20日、旧ツイッター(現X)買収を巡る調査で裁判所が命令した証言に応じなかった実業家イーロン・マスク氏への制裁を裁判所に求める意向を示した。
SECがサンフランシスコの連邦地裁に提出した文書によると、マスク氏は9月10日に証言する予定だったものの、開始3時間前に出廷できないと伝えた。同氏はこの日フロリダ州ケープカナベラルに移動し、自身の宇宙企業スペースXのミッション「ポラリス・ドーン」の打ち上げを監督した。
SECは、スペースXがその2日前に打ち上げについて協議していたため、最高技術責任者を務めるマスク氏は「打ち上げ計画を先刻承知のはず」との認識を示し、同氏の行為は証言を強制する5月31日の裁判所命令に違反していると指摘した。
SECの弁護士は、マスク氏の口実自体が駆け引きのようだとした上で「裁判所は同氏の駆け引きと先延ばし戦術を停止するべきだと明確に述べなければならない」と強調した。
マスク氏の弁護士は、制裁は「極端」であり、不要だとの見解を表明。マスク氏が打ち上げに立ち合わなければ宇宙飛行士が命に関わる危険にさらされたと説明し、証言が10月3日に延期されたと述べた。9月10日に証言しなかったのは、マスク氏自身が原因ではない「緊急事態」の結果であり、「再発を見込む理由はない」としている。
SEC側はコメントを控えたものの、地裁への提出文書で、マスク氏が10月3日に出頭しない理由は何もないと強調した。SECは同氏がツイッター株の買い増しを始めた2022年に証券法に違反したかどうか調査している。
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