- 2024/08/03 掲載
米国株式市場=ダウ600ドル超安、ナスダック調整局面入り 景気後退懸念
ダウ工業株30種は600ドル超安となったほか、ナスダック総合は7月に付けた高値から10%超下落し、調整局面入りしたことが確認された。
S&P総合500種は約1.8%下落し、終値で6月4日以来の安値を付けた。ダウとS&Pはともに、2日間としては昨年3月以来の大幅な下げを記録した。
7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比11万4000人増で、市場予想を大幅に下回った。失業率は約3年ぶりの高水準となる4.3%に上昇した。
ビレールのポートフォリオマネジャー、ラマー・ビレール氏は「悪い経済ニュースが良い材料ではなく悪材料と受け取られる、ある意味合理的な局面に正式に突入したようだ」と指摘。「FRBが利下げを実施するのは言わば既定路線で、FRBが長く待ちすぎたのか、景気後退に陥るのかということが注目されている」と述べた。
フェドウオッチによると、金融市場ではFRBが次回9月の会合で0.50%ポイントの利下げを実施する確率が69.5%となり、前日の22%から大幅に上昇した。
アマゾン・ドット・コムは8.79%安、インテルは26.06%安。両社ともに前日引け後に示したさえない見通しが嫌気された。
アマゾンの下落に圧迫され、S&Pの主要11セクターでは一般消費財が下げを主導。2日間の下げとしては2022年6月以来の大きさとなった。一方、主要消費財、公益、不動産などのディフェンシブ銘柄は上昇した。
中小型株で構成するラッセル2000は3.52%安と、3週間ぶりの安値を付けた。この2日間では22年6月以来の大幅な下げを記録した。
フィラデルフィア半導体指数も3カ月ぶり安値で取引を終了。2日間の下げは20年3月以来最大となった。
一方、アップルは0.69%高。第3・四半期決算のiPhoneの売り上げがアナリスト予想を上回ったほか、第4・四半期については前期並みの増収率を見込んだ。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は長期平均の20を突破し、一時23年3月以来の高水準となる29.66を付けた。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.92対1の比率で上回った。ナスダックでも4.52対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は147億5000万株。直近20営業日の平均は119億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 39737.26 -610.71 -1.51 40075.33 40075.3 39358.6
3 8
前営業日終値 40347.97
ナスダック総合 16776.16 -417.98 -2.43 16780.45 16920.6 16582.7
3 9
前営業日終値 17194.15
S&P総合500種 5346.56 -100.12 -1.84 5376.63 5383.89 5302.03
前営業日終値 5446.68
ダウ輸送株20種 15381.52 -430.58 -2.72
ダウ公共株15種 1018.46 +7.55 +0.75
フィラデルフィア半導体 4607.76 -251.83 -5.18
VIX指数 23.39 +4.80 +25.82
S&P一般消費財 1414.01 -68.38 -4.61
S&P素材 567.59 -10.91 -1.89
S&P工業 1038.80 -23.37 -2.20
S&P主要消費財 850.74 +7.28 +0.86
S&P金融 700.04 -17.39 -2.42
S&P不動産 262.65 +0.23 +0.09
S&Pエネルギー 678.47 -15.68 -2.26
S&Pヘルスケア 1757.39 -3.69 -0.21
S&P通信サービス 294.18 -5.77 -1.92
S&P情報技術 4024.50 -81.75 -1.99
S&P公益事業 377.01 +0.52 +0.14
NYSE出来高 13.14億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 35020 - 900 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 34950 - 970 大阪比
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