- 2024/08/03 掲載
米9月の50bp利下げ観測高まる、雇用統計受け 「FRB後手に回った」
[2日 ロイター] - 米労働省が発表した7月の雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)が9月の次回会合で0.50%ポイントの利下げを決定するとの観測が短期金融市場で高まった。FRBはその後も利下げを継続し、年末時点の政策金利は現行水準より1%ポイント以上低くなるとの予想も出ている。
7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比11万4000人増となり、予想を下回った。失業率が約3年ぶりの高水準となる4.3%に上昇したほか、平均賃金の前年比での伸びが約3ぶりの低水準となった。
FRBはこれに先立つ7月30─31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、早ければ9月17─18日の次回会合で利下げを議論する可能性があると述べていた。
アネックス・ウェルス・マネジメントの主任エコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「パウエル議長が今朝分かったことを当時知っていれば、おそらく利下げを決定していただろう」とし、「インフレ鈍化を受けても金利を据え置いたことで、FRBはブレーキを踏み込みすぎた。FRBは状況がいかに急速に変化しているか、認識するのに後手に回っている」と語った。
パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェパードソン氏は「7月のFOMCでFRBが金利を据え置いたのは誤りだった」とし、「9月に0.50%ポイントの利下げが決定される根拠は強い」と述べた。
雇用統計発表前は、FRBは9月に利下げに着手し、利下げ幅は0.25%ポイントになるとの見方が織り込まれていた。
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