- 2024/05/15 掲載
米4月PPI、前月比0.5%上昇と予想以上に加速 インフレ高止まり示唆
Lucia Mutikani
[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した4月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.5%上昇で、市場予想以上に加速した。サービスと財の価格が大幅に上昇し、第2・四半期に入り、インフレが高止まりしていることを示した。
ロイターがまとめた市場予想は0.3%上昇。3月は0.2%上昇から0.1%下落に下方改定された。
前年比では2.2%上昇で市場予想と一致した。3月は1.8%上昇だった。
PPI発表後、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げする確率は発表前の64%から60%に低下した。
FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「生産者レベルのインフレが再び最重要課題となっており、生産コストの上昇が財やサービスのインフレに波及するため、消費者は確実にその影響を感じることになる」と指摘。「連邦準備理事会(FRB)当局者が第1・四半期のインフレ緩和を模索していたとしても、第2・四半期初めにその兆候は見られない」と述べた。
サービスの価格は0.6%上昇と2023年7月以来の大幅な伸びを記録し、PPI全体の伸びのほぼ4分の3を占めた。3月は0.1%下落だった。
貿易・運輸・倉庫業を除くサービス価格は0.6%上昇と、サービス価格の上昇の7割を占めた。ポートフォリオ管理費が3.9%上昇した。3月は0.6%上昇だった。
宿泊費は2.4%上昇。3月は1.4%下落していた。陸上貨物輸送費も上昇したが、航空運賃は3.8%下落した。健康・医療保険費は3月と同様に0.2%上昇した。
卸売業者や小売業者が受け取るマージン(利ざや)の尺度である最終需要貿易サービスは0.8%上昇。一方、運輸・倉庫業のサービス価格は0.6%下落した。
財価格は0.4%上昇。3月は0.2%下落だった。エネルギー製品の価格が2.0%上昇したことが寄与した。食品価格は0.7%下落した。
変動が大きい食品とエネルギーを除いた財のコア指数は0.3%上昇。3月は横ばいだった。
食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いたコア指数は0.4%上昇。3月は0.2%上昇だった。前年同月比では3.1%上昇と23年4月以来の大幅な伸びを記録。3月は2.8%上昇だった。
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