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- 2020/02/20 掲載
マイクロソフト製品、サポート終了日の定義と見つからないサポート窓口問題の対応方法
連載:山市良のマイクロソフトEYE
Windows 7、Windows Server 2008の延長サポートが終了
2020年1月14日(火)、Windows 7、Windows Server 2008、およびWindows Server 2008 R2に対する延長サポートが終了し、メインストリーム最低5年、延長サポート最低5年、合計最低10年の製品サポートが終了しました(関連記事:2020年サポート終了するマイクロソフト製品/サービスまとめ)。時差の関係で、日本では翌日の1月15日(水)に配布されたセキュリティ更新プログラム(セキュリティマンスリー品質ロールアップ)が最後のセキュリティ更新プログラムとなりました。ただし、「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Updates、ESU)」を購入した場合は、今後も最大3年間、セキュリティ更新プログラムを受け取ることができます。
時差の関係で、Windows 7をはじめとする製品のサポート終了日は日本では1月15日(水)ではないかと思った人は多いと思います。実は筆者もその一人です。
しかしながら、マイクロソフトによる公式なドキュメントやWebサイト、SNSによる日本語情報の発信は、すべて1月14日にサポートが終了するとされてきました。また、情報処理推進機構(IPA)が公開した情報の中に、日本マイクロソフトからの情報として「サポート期限は1月14日における各サポート窓口の営業時間まで」という定義が示されていました。
Windows 7 のサポートを本日で終了致します(2020年1月14日、日本マイクロソフト) 複数の Microsoft 社製品のサポート終了に伴う注意喚起(IPA、情報処理推進機構)
事実上、日本が最も早くサポート終了を迎えた国に
実は、以前のサポート終了日の定義は各国のタイムゾーン(現地時間)に基づいていました。たとえば、Windows XPの延長サポート終了は太平洋標準時(PT)で2014年4月8日でしたが、日本時間(JST)で4月9日まで提供されました(画面2)。2015年7月14日(PT)にサポートが終了したWindows Server 2003のときも、日本では2015年7月15日にサポートが終了するという移行キャンペーンが行われました(画面3)。つまり、これらのOSに対するサポートは、事実上、日本が最も長く提供されたことになります。
Windows Vistaのサポート終了の頃からサポート終了日の現地時間による対応の違いはなくなったようで、おそらく時差に関係なく日付ベースの現在の定義になったのでしょう。言い換えると、事実上、日本が最も早くサポート終了を迎える国になってしまったということです。
電話によるサポートの場合、窓口の受付時間が18:00だとして(この時間については後述します)、1月14日(JST)18:00は1月14日(PT)01:00です。つまり、米国でWindows 7のサポート終了日のサポート窓口(電話窓口はAM6:00~)が開く前に、日本ではWindows 7の電話によるサポートが終了してしまっていたということになります。
24時間対応の窓口(チャットなど)の場合でも、最後のセキュリティ更新プログラムが配布される前に日本でのサポートはすでに終了しています。
【次ページ】最後のセキュリティ更新プログラムに対するサポートはなし?
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