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「サーバレスコンピューティング」や「サーバレスアーキテクチャ」といった言葉は、2014年にAWS Lambdaが発表され、その後広く普及したことで一気に注目を浴びるようになりました。
現在ではAWS Lambdaだけでなく、Microsoft AzureのAzure Functions、Google Cloud PlatformのGoogle Cloud Functions、IBM CloudのIBM Cloud Functionsなど、主要なクラウドサービスの多くでサーバレスコンピューティング環境が提供されています。
参考記事:
サーバがない、のではない。サーバ管理が不要ということ
AWS Lambdaに代表されるサーバレスコンピューティング環境は、一般にユーザーがあらかじめ用意しておいた関数を、イベントをトリガーとして実行することで何らかの処理を行うFunction as a Service的なアプリケーション実行環境を指しています。
その特長として、イベントドリブンなだけでなく、あらかじめサーバのインスタンスをプロビジョニングする必要なく実行でき、負荷に応じてインスタンス数がスケールするスケーラビリティを備えている、といったことが挙げられます。
すなわち、サーバインスタンスの管理や運用を意識する必要がないことが「サーバレス/Serverless」の特長といえます。
AWSが公開しているWebページ「
サーバーレスコンピューティング(サーバー管理が不要なアプリケーション構築)|AWS」の「サーバーレスコンピューティングとは何ですか?」には、次のような説明があります。
サーバーレスコンピューティングにより、アプリケーションとサービスを構築して実行する際に、サーバーについて検討する必要がなくなります。サーバーレスアプリケーションでは、サーバーのプロビジョニング、スケーリング、および管理は必要ありません。
ただし本当に管理が不要かどうかについては議論が分かれるところかもしれません。ここでは、概念としてのサーバレスはそういうものだ、というところにとどめておきましょう。
データベースもサーバレスに
「プロビジョニングやスケーリング、管理が不要」といった特長を示す「サーバレス」という言葉は、いま、より幅広い分野で使われ始めています。
そのもっとも明示的な例が、AWSが2017年12月に発表し、今月正式版としてリリースした「Aurora Serverless」でしょう。
Aurora Serverlessは、決してAWS Lambdaで実行されるサーバレスアプリケーション専用のデータベースではありません。「Amazon Aurora」のサーバレス版です。
Aurora Serverlessは、データベースサーバ(現時点ではMySQL)をマネージドサービスで提供します。通常のアプリケーションからAmazon Auroraと透過的に利用可能です。
そしてその名称に「サーバレス/Serverless」が含まれているように、Aurora Serverlessはデータベースサーバインスタンスのプロビジョニングは不要。クライアントからのアクセスをトリガーとして自動的にデータベースサーバのインスタンスが起動し、負荷に応じてインスタンスが動的に増減するというスケーラビリティを備えています。
つまり、従来のサーバレスコンピューティングが備えていたプロビジョニング不要でオートスケールという特長をきちんと備えているのです。
実はデータベースの分野で「サーバレス」という用語を使っているのはAWSだけではありません。
オラクルが今月、Oracle Cloudでの自律型データベース「Oracle Autonomous Transaction Processing」の正式リリースを発表したとき、同社CTO兼会長 ラリー・エリソン氏は、その特長のひとつが「サーバレス」であると次のように説明しています。
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