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デロイトトーマツグループは9月、CFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)の課題認識に関する調査「CFOサーベイ 2017」の結果を発表した。この調査は、同社が開催したイベント「CFO VISION 2017」に参加した約120社のCFOを対象に実施したもの。デロイトはこの数年、同調査を繰り返し実施しており、今回は111社のCFOが回答している。
CFOが対応すべきと考える課題
最高財務責任者(CFO)が認識している「グローバル化における対応すべき課題」では、「グローバル化をリードする人材の獲得・育成」が66.7%で最多、「経営資源の最適分配と収益性の向上」が55.0%で続き、この上位2つは2016年の回答順位から変動はなかった。
一方で、前年度は回答数が減少し27.3%だった「世界に通用する商品・サービスの開発」が40.5%と増加しており、国内景気が安定したことを背景に世界へチャレンジする日本企業の姿勢の再燃を感じるとしている(
図1)。
また、自身が取り組むべき重要な課題には、「企業価値最大化を達成する投資マネジメントの徹底」が72.1%で、5年連続で最も多い回答となった。次いで「会計や財務オペレーションの効率化」に38.7%の回答が集まり、2016年(29.3%)や2015年(20.7%)と比べ、徐々に課題意識が高まっていることが読み取れるとしている(
図2)。
グローバルにおける日本企業の「ポジション」は
今後の日本企業のポジションについての質問では、54.1%のCFOが「グローバル競争が激化し、相対的に低下する」と回答しており、2016年(64.6%)よりやや減少した。
一方で、「現状と変わらない」と回答したCFOは36.0%と、2016年(26.3%)より増加したほか、他の選択肢への回答が集まらなかったことから、日本企業のグローバル競争力について好転していないとみている(
図3)。
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