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- 2015/01/15 掲載
ブランド一新のヤンマー、矢島孝應執行役員が進めるグローバルIT戦略
IoTやプライベートクラウドも活用
次の100年を見据えた新コンセプトとプレミアムブランドづくり
新しいブランド戦略に取り組んだ背景について、米PTC社の日本法人であるPTCジャパン主催の「PTC Live Tech Forum 2014」に登壇した矢島氏は「もともとヤンマーは、農業機械や小型エンジンなどの技術レベルが非常に高い企業だが、それがなかなか世界に伝わってこなかった。ヤンマーの本質的な価値を伝えたいという思いから始まったのが、プレミアムブランドプロジェクトだ」と説明する。
同プロジェクトでは、日本で初めてフェラーリのデザインに携わった工業デザイナーの奥山清行氏や、ブランドクリエイターの佐藤可志和氏、イッセイミヤケのクリエイティブディレクターを務める滝沢直己氏といったトップクリエイターの協力によって、ベースとなるコンセプトデザインがつくられた。
「いかに技術力があっても、イメージが伝わらなければ存在していないのと同じこと。という佐藤氏の言葉のもと、どうやってヤンマーならではのイメージを外部にアピールしていけるのか、プロジェクトの具体的な取り組みを検討した」(矢島氏)
そしてデザイン力によって発信力を強めていくことに主眼を置き、いくつかのコンセプトモデルとなる製品も企画した。たとえば、奥山氏とは、コンセプトボートとコンセプトトラクターを開発している。
機能的でデザイン性に優れたマリンウェアやアグリウェア(農業用)も発表した。さらにヤンマーアグリソリューションセンターも北海道と熊本にオープンした。
「このようなプレミアムブランドの創出によって、商品を購入する前にお客さまに憧れや誇りを感じてもらい、満足できるような取組みを続けてきた。我々は現在、テクノロジー×サービス×ホスピタリティという3要素をあわせ、“Solutioneering”(Solutionとengineeringの造語)というコンセプトをグローバル共通で展開しているところだ」(矢島氏)。
足元を固める経営戦略やプライベートクラウドによるIT戦略の推進も
派手な取り組みが注目を集めるヤンマーだが、もちろんデザインやイメージだけで事業が進むわけではない。足元をしっかり固める経営戦略やIT戦略も推進している。同社は、2015年度に売上高を7000億円、海外売上高比率を50%超の中期計画を掲げている。さらに「市場の伸びの豊かな達成」「全体最適型グループ経営の実践」「お客さまの期待を超える商品・サービスの持続的な市場投入」「グル-プ社員全員が働き甲斐と誇りを持てる企業」「地域社会への意義・発展への貢献」という5つの戦略テーマを設定し、経営側・事業部・IT部門で三位一体となって取り組んでいる。
【次ページ】「ヤンマープライベートクラウド」の構築、IoTを駆使した取り組みとは?
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