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- 2014/08/28 掲載
Windows Server 2008や2012、クラウドへの移行を評価 具体的な移行手順は?
【連載】Windows Server 2003サポート終了対策(5)
OS移行後のリスク評価
そのため、ハードウェアリスクは前回の前半で評価したリスクと同様に低減されることになる。また、前回問題になっていたセキュリティリスクは、セキュリティアップデートが行われることを前提にすると、以下のように低減した状態で運用することができる。
では次に、移行先をどうするのかということになるが、移行先には大きく3つの選択が考えられる。1つめは、Windows Serverのバージョンアップ、2つめはLinuxなどのOSS(オープンソースソフトウェア)への移行、最後がクラウド環境への移行だ。
移行先OSの考察
1.Windows ServerのバージョンアップWinodws Serverの移行先で、現在サポート対応を受けられるのが、「Windows Server 2008 R2」と「Windows Server 2012 R2」だ。
もちろん、R2がついていない初期リリース版のWindows Serverも移行先の選択肢として考えることはできるが、R2はOSとしての不具合修正等が加えられているので、よほどの特殊事情が無い限り初期版を選択することはないだろう。
では2008と2012のいずれへの移行がよいのかというと、2つの視点から筆者は2012をすすめたい。
1つめは経営の視点だ。Windows Serverのサポートライフサイクルを見ると、延長サポート終了は2008 R2が2020年1月なのに対し、Windows Server 2012 R2は2023年1月と3年長い。この3年という期間をどうとらえるかは様々だが、これだけの期間の時間稼ぎは十分なコスト削減効果として捉えてよいだろう。
もう1つは運用管理者の視点だ。2012は、2008とユーザーインターフェイス(UI)が異なる。そのため、従来のUIに慣れている管理者には移行時の負担となる。ただし、仮想化機能のHyper-Vの強化やファイルサーバ機能の強化、セキュリティレベルの向上、管理機能の向上などからみると、特別な理由が無い限りWindows Server 2012 R2への移行がおすすめだ。2012の新機能については、次回詳しく解説したい。
【次ページ】3ステップで理解する具体的な移行手順とは?
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