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- 2014/07/28 掲載
航空業界の革命児トニー・フェルナンデス氏が語る、新規ビジネス成功の秘訣
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新規参入での成功の秘訣その1~意表を突くブランディングとマーケティング戦略
新会社をスタートさせたのは、あの忌まわしい9.11が起きる直前だった。以降、SARS、鳥インフルエンザ、地震、津波など、あらゆる問題が起きた。政府によって新規参入を阻止されることもあった。さまざまな危機に直面したが、それらを1つずつ乗り越えてきた。赤字続きの経営だったが、業界の価格破壊を目指しながら、新しいテクノロジーとサービスを導入し、徹底的なコスト削減を実現。現在の姿までに会社を成長させた。航空機は2台から150台まで増えた。乗客数は20万人から約5200万人まで膨れ上がり、5年連続でLCCナンバー1の座を守り続けている。
「Air Asiaのロゴを赤くして、すぐに企業イメージが頭に浮かぶようにブランディングを考えた。問題に直面することがあっても、どこかで必ず道は開ける。たとえばSARSが発生したときは、誰もが飛行機に乗ろうとしなかった。フライト数も乗客も激減した。しかし私は、逆にチャンスだからマーケティング費用を3倍に増やすように命じた。気が変になったのでは? と疑われたが、いまこそブランドを構築しておくべきだと思ったからだ。これまでもフットボールチームやF11などにもスポンサードしてお金をかけてきた」(フェルナンデス氏)。
話題性という意味では、イギリスの実業家であるリチャード・ブランソン氏との賭けも有名だ。ヴァージン・グループの創設者であり、会長を務める同氏は、音楽業界や航空業界、金融業界など多方面で大成功を収めてきた人物だ。日本ではF1ドライバーの佐藤琢磨のスポンサーになったことでも知られる。そんな彼が、フェルナンデス氏との賭け負け、Air Asiaのスチュワーデスの制服を着ることになったのだ。しかも同氏は、支給された制服を着るだけなく、女装までして搭乗し、大きな話題を振りまいた。
「他社と異なることをやってブランドを高めようとしている。今回のサミットのテーマは“破壊”だ。我々も航空業界を破壊してきた。Air Asiaが登場する前はLCCのようなものはなかった。業界に格安料金を持ち込むことで、市場全体が伸びた。すでに2億2000万人がAir Asiaを利用しているが、そのうち6割が生まれて初めて飛行機に乗った人たちだ。破壊は、新しいビジネスモデルをつくることでもあるが、一方ではマーケティングや人に対する考え方も破壊的であるということを意味する。競合他社と差別化を図り、そこから価値を見出すことが重要だ」(同氏)。
【次ページ】新規参入での成功の秘訣その2~人材育成と職場環境の改善
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