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  • 2013/09/13 掲載

IDC Japan 眞鍋敬氏:働き方は変わるか?本格化するテレワークICT市場の現状と課題

導入理由で事業継続性よりも重視されたのは?

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震災以降、急速に注目を集めるテレワーク。テレワーク(=テレワーカー)とは「収入を伴う仕事をしている人のうち、 仕事でIT機器を利用し、自分の所属する部署のある場所以外のITを利用できる場所で1週間当たり8時間以上、仕事をする人」のことを指す(国土交通省が定めた狭義の定義)。IDC Japanの眞鍋敬氏は、こうしたテレワークの制度を採用する企業が、ここ2年で急増したと指摘する。眞鍋氏が国内企業のテレワーク採用状況と現状の課題、テレワーク関連のICT市場の規模などについて語った。

IT機器を使い、決まった場所以外で1週間に8時間以上、働く人

 テレワーカーといったとき、オフィスがあるのかないのか、在宅なのか外回りなのか、労働時間に占める割合はどうか、などなど、さまざまな切り口があるのは容易に想像がつくだろう。国土交通省の定義するテレワークとは別に、IDCではグローバルに「モバイルワーカー」についての定義を行っており、大きく「オフィス型モバイルワーカー」、「非オフィス型モバイルワーカー」、「在宅型モバイルワーカー」の3タイプに分類している。

 「オフィス型モバイルワーカー」とは企業に勤めるなど決まったオフィスを持っている人、「非オフィス型モバイルワーカー」とは企業に勤めてはいるが決まったオフィスがなく、工事現場やガスの検針業務などに従事している人、「在宅型モバイルワーカー」とは弁護士やフリーランサーなど自宅を拠点にして働いている人だ。

 このうち「オフィス型モバイルワーカー」は働き方でさらに「モバイルプロフェッショナル」、「一時的モバイルワーカー」、「キャンパス内モバイルワーカー」の3つに細分化される。

 「モバイルプロフェッショナル」は、1週間に20%以上の仕事をオフィス以外の場所で仕事をする人で、標準の労働時間を1日8時間とすれば1週間で40時間、その20%の8時間をオフィス外で労働する。国土交通省のテレワーカーの定義に合致する層だ。これに対し、「一時的モバイルワーカー」は1週間に20%以下の仕事をオフィス以外の場所で行う人を指す。「キャンパス内モバイルワーカー」も1週間に20%以下だが、あまり外出はせず工場内の建屋間を移動するとか、ITの管理や保守をしている人が対象となる。

 次に「在宅型モバイルワーカー」は、まず「テレコミューター」と、「モバイル自宅ビジネスワーカー」に分けられる。前者はオフィスに通う場合もあるが、労働時間の80%以上を自宅で仕事をする人、後者は100%自宅で仕事をする人で、さらに各々のうち、自宅以外の場所で労働時間の20%以上、仕事をする人をモバイルプロフェッショナルと呼ぶ。

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テレワーカーの定義

「国土交通省の定義するテレワークには、IDCの定義する3つのモバイルプロフェッショナルが相当する。これが今回の調査対象で(上図のオレンジの部分)、要はPCやタブレット端末などを使い、労働時間の20%以上の時間を決まった場所以外で働く人のことだ。ちなみに日本で一番人口が多いのはオフィス型のモバイルワーカーで、次に非オフィス型、在宅型と続く。」(IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャー 眞鍋敬氏)

「今回の調査では、テレワークが利用するICTの市場が今後どう変化していくのかを、現状を踏まえつつ、2017年まで予測した。」

 IDCの定義するテレワーク関連市場とは“テレワークを実現するためのICT市場”のことで、プラットフォーム、ソフトウェア、ネットワークのすべてを含むものだ。

 まずクライアント用のプラットフォームとして、スマートフォンやタブレット、シンクライアント、企業向けノートPCなどのソリューションが挙げられる。一方、クライアント以外のプラットフォームとしてはサーバとストレージがあり、その上にアプリケーションなど各種のソフトウェアが搭載されている。また各々の要素をつなぐにはネットワークも必要になる。

画像
テレワーク関連市場の定義

「これらを合わせ、テレワークで使う部分はどのぐらいなのかを今回の調査で明らかにした。」

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