IDC Japanは26日、2011年第4四半期（10～12月）および2011年通年の国内モバイルデバイス市場の実績並びに2016年までの予測を発表した。これによると、2011年第4四半期の国内スマートフォン出荷台数は、前年同期比184.4％増の689万台となった。


　同四半期のスマートフォン市場においては、ソフトバンクモバイルとauKDDIからアップルのiPhone 4Sが同時発売され、国内ユーザーから圧倒的な高い支持を得たことにより、出荷台数が急増した。また、アンドロイドOS搭載のスマートフォンも同四半期は400万台超の出荷台数を記録しており、順調な拡大基調を続けているという。

　2011年第4四半期は、メディアタブレット市場においても、アップルのiPad 2が市場のけん引役となって、前年同期比264.6％という高い成長率を記録し、同時に初めて四半期で100万台超の出荷実績となった。同四半期における市場の急拡大は、ソフトバンクが実施している「ゼロ円販売」が大きく貢献しているという。またOS別でみた場合、iOSが市場の過半数を維持している状況が続いている。

　2011年のスマートフォン出荷台数は、前年の約3.6倍に相当する2,010万台となり、この結果、全携帯端末出荷台数に占めるスマートフォン比率は53.0％に達した。2012年以降も、スマートフォン出荷台数はプラス成長を維持するとIDC Japanでは見込んでおり、2012年には一気に3,000万台を超え、3,113万台にまで拡大するとしている。

　スマートフォン市場と同様、2011年通年のメディアタブレット出荷台数も、前年比173.9％増という大幅なプラス成長を記録し、225万台の出荷実績となった。IDCでは、2012年のメディアタブレット市場においても、個人向け、法人向けの双方においてプラス成長を見込めるとしており、同年出荷台数を333万台予測している。

「中期的な視点から判断しても、スマートフォン市場とメディアタブレット市場のさらなる市場拡大の可能性は高く、2016年におけるスマートフォン市場は3,699万台、メディアタブレット市場は579万台に達するであろう」（IDC Japan PC,携帯端末＆クライアントソリューション シニアマーケットアナリスト 木村融人氏）

　今回の発表はIDCが発行した「国内モバイルデバイス市場 2011年第4四半期の分析と2012年～2016年の予測」（J12191301）にその詳細が報告されている。