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- 2011/07/01 掲載
勉強会で出会った人とつながるのに有効な2つのツール、朝夷剛士さんに聞く
【連載】セミナー・勉強会の選び方
著者ともこんなに簡単に会える
そこでの出会いから最初に選んだ勉強会が、現在はソーシャルメディアで有名なループスコミュニケーションズで活躍している加藤たけしさん主宰の「リーラボ(リーディングラボ)」だ。これは、いろいろな地域で10人くらいの人が集まり、本の著者などもいる中でお勧めの本を紹介し合うという1時間程度の勉強会である。このイベントは平日の朝に開催されていたが、「初めて会う人でもこんなに気軽に話せるんだ!」「著者ともこんなに簡単に会えるんだ!」と感じたという。
朝夷さんは編集記者として働いていたため、今までは仕事を通じて当たり前のように有名人に会えていた。ところが記者を辞めると、それが当たり前ではなくなった。そのような中で「仕事と直接関係なく」著者のような有名人に会えることが朝夷さんにとって新鮮な驚きだったそうだ。
勉強会で得られたもの、失敗した勉強会
2010年の朝夷さんの勉強会参加頻度は週1~2回で、ほぼ土日に集中していた。現在でも2週間に1回は参加しているという。参加方法はmixiやfacebookなどのソーシャルメディアを活用する。ネット上で気軽に参加表明できることも勉強会ブームを後押ししているのでは、と朝夷さんはみている。現在も参加している勉強会は多岐にわたるが、その中心は「読書会」だ。たとえば、日経新聞を読みながらの朝食会などにも参加した。
読書会の場合、同じ本や新聞を読んで来て、意見を言い合うのがおもしろい、と朝夷さんは言う。新聞は毎日読むが、その視点は自分の視点であり、他の人が読むと違う世界が見えてくるのだ。自分が気にもとめなかった記事が実はおもしろかったりする。その結果、その本や記事が何倍も楽しく感じられるそうだ。
もちろんそれは、参加者がそれぞれ異なる経歴だということも関わっている。金融や建設など、朝夷さんとまったく違った業界の人も参加している。異なる視点の意見を聞くことで、部署異動をはじめとする環境の変化に対応しうる考え方などにも気づいていけるのだろう。
また、朝夷さんが参加している勉強会ではコア年齢は20~40代、男女比は半々くらいの人が参加しているそうで、他の年代や性別の人から別の視点で見た話が聞ける点も魅力だという。会にはいろいろなスタイルがあり、雑誌や新聞をあらかじめ用意しておくものから、手作りの資料が用意されている場合もある。
特に変わった勉強会は、自衛隊基地や、キッザニア(通常の入場には自分の子供同伴が必須)など、通常であれば入れない場所に参加するフィールド体験型のものだ。参加者は感じた内容をフィードバックすることが求められ、見学させてくれた施設側にもメリットがある形になっている。
もちろん参加して失敗した会というのもある。それは自分の興味がまったく重ならない本ばかりが出てきた読書会だ。その会はそれっきりで出ていないという。あまりに朝夷さんと価値観が違っており、馴染めなかったのだ。ただ、大人のマナーとして、その場を楽しく、雰囲気をこわさないように努めた。参加する限り盛り上げるのは、参加者のマナーとして必要なことだ。
【次ページ】勉強会で出会った人たちとつながるツール
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