アイログは27日、化学、医薬、一般消費財、食品/飲料、電子材料といった製造業向けに生産計画とスケジュールを最適化する製品「ILOG Plant PowerOps（ILOG PPO）」を発表した。

　本製品は、複雑な加工工程を持つ製造業などに固有の制約条件をモデル化し、これによって現状に即した最適な生産計画とスケジュールを策定できる。具体的には、複数のKPI（重要業績指標）を設定して比較したり、納期遵守率を向上したり、製造リードタイムを短縮したり、複数工場間での配分適正化などを実現する。

　最新版では、一度算出されたスケジュールに対して、需要の変化が生じた場合に、スケジュール全体のタスクや工程を変更せずに生産量のみを調整する機能「原材料リバランス」などが加わった。

　セールス＆マーケティングマネージャーのゲイ ジョエル氏は本製品の特徴について「在庫確認などの見える化」「矛盾した要素を組み合わせることが可能な最適計画の作成」「現場で求められることが多い計画とスケジュールの柔軟な変更機能」などを挙げた。

　製品ライセンスは1工場あたり1,312万円（税別）から。新日鐵ソリューションズを主要パートナーとして販売される。初年度受注目標は数プロジェクト。新日鉄ソリューションズ 井上和佳氏は、導入事例を紹介するとともに「スケジュール品質が導入の決め手」とした。「日本の製造業と、アジアに展開する日系企業の工場をターゲットにする（代表取締役ジェネラルマネージャ和多田茂氏）」。