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- 2008/04/01 掲載
【宮崎県知事 東国原氏に聞く】 情報産業の振興、誘致に取り組む宮崎県
注目のリーダーインタビュー
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「宮崎ヒルズ」構想
宮崎県知事 東国原英夫氏
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東国原氏■県知事に立候補した際、マニフェストにIT技術者が集う場所を作ることを示させていただきました。その実現に向けて、色々なことを検討し、努力しています。その一部が、「宮崎ヒルズ構想」です。当初はシーガイアの周辺を想定していましたが、これは難しいということがわかりました。都市公園であり、現状の法律下では企業を誘致できないのです。
そこで、法律改正を伴わずに実現できる場所として、青島などを候補として考えています。青島の周辺はきれいな海や公園もあり、環境としてはいい場所です。既に色々な企業のコールセンターやデータセンターも稼働しており、IT企業の立地条件にも適しているのではないかと考えています。IT技術者にサーフィンやヨットで遊んだり、自然を楽しみながら仕事、生活をしてもらえるといいですね。都市部にはない、自然の中にある「宮崎ヒルズ」を作りたいのです。IT企業というと、どうしても活躍の場が都市部に限定されがちです。しかし諸外国を見ても、シリコンバレーなど、何もなかったところから先進的な街に変化したところもあります。
――「宮崎ヒルズ」での活躍が想定されているのは、県内のIT企業ですか? それとも県外から誘致するのでしょうか?
東国原氏■県の内外を問わず、情報産業の方々に活躍してもらいたいと考えています。宮崎県内の企業や人材の技術力向上はもちろん最優先と考えていますが、県外から多くの企業に来てもらうことも重要です。まず成功例ができれば、県内のIT企業も活気づくでしょう。それに、県内のIT企業の技術力向上のためにも、核となる人材や企業を招く必要があります。
企業誘致の活動は積極的に行っています。ITを中心としたベンチャー企業が参加する「Infinity Venture Summit」というイベントがあります。春と秋に開催されていて、秋の開催地はここ4年間ずっと宮崎でした。2007年秋の開催時には私もセッションに登壇させていただき、懇親会でも多くの方とお話をさせていただきました。宮崎の魅力を精一杯紹介し、ぜひ宮崎に来てくださいとお話したところ、宮崎に魅力を感じているから4年間連続でイベント開催地に選ばれているのだとおっしゃってくださいました。そこをもう一歩進めて、そのまま宮崎にいてほしいのです。単に懇親会やイベントだけのために来るのではなく、普段から宮崎県で活動してくだされば、わざわざ遠くから来なくても宮崎の環境を楽しんでいただけます。
しかし、IT企業は情報が集積された都市部にあるべきという発想が強いようですね。もうちょっと、環境のいい場所へ移るというアイディアがあってもいいと思います。サイバーエージェントの藤田社長と話をさせていただいたときにも、地方への進出は考えないのですかと聞いたところ、十分視野に入っているとおっしゃっていました。地方で何かできることはないかと、考えていると。
環境はいいので、宮崎にも情報が集積していけば、自然とIT企業も集まるだろうと思います。ですから、現在、新しい流れを作り、情報や企業が集まる場所を作ろうとしている訳です。無から有を生み出さなくてはならないステップであり、難しい局面です。
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