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- 2023/09/28 掲載
松下 幸之助が教える「成功への極意」、ビジネスパーソンが“胸に刻むべき”金言とは
激動の時代こそ「基本が大切」
社員心得帖に書かれている内容は、取り立てて斬新なことではありません。しかしこの書籍では、「激動の時代であればこそ、よりいっそう、そうした基本的な心得の着実な実行が大切であると考えられます」と述べられています。これらは、松下電器産業(現パナソニックホールディングス)を一代で築き、後にPHP研究所を設立、倫理教育でも指揮をとった松下 幸之助自身が、折にふれて考え、社員に話してきた体験談だからこそ、説得力があります。経営者はもちろん、職種や立場を超えて、すべての人にとって学びになります。
社員心得帖に書かれている内容は、これからの時代のビジネスヒントになることでしょう。
其の一:すべての社員の心得
さまざまな人が集まる会社組織において、人間関係はとても大切な要素です。そして年齢もポジションも考え方も異なる職場で潤滑油となるのが、「礼儀作法」です。松下 幸之助は、「礼儀作法とは、堅苦しい決まりでなく、社会生活に於ける潤滑油だ」と語っています。コミュニケーションや仕事の進め方は、人それぞれ得意・不得意があります。しかし礼儀作法は、自身が意識さえすれば、すぐに行動に移せることです。当然、心がこもったものでなくてはいけません。
「心に思っているだけでは、潤滑油とならない」と松下氏は記しています。形に表して相手に伝わってこそ、初めて生きてくるものだからなのです。
其の二:新入社員の心得
会社の沿革を学ぶことは、社員として活動する第一歩です。自分が勤めている会社の歴史を知ることで、経営者や先駆者の思いをしっかり受け継ぎ、未来への指針となる基盤を固めることができます。たしかに就職活動や新入社員研修の際に、知る機会はあったかもしれません。ところが、「喉元を過ぎれば」ではないですが、入社後に改めて知る機会はなく、入社前に調べていたとしても忘れてしまいます。
そこで、入社後に改めて学ぶ機会を設けてはどうでしょうか。ここで学んだことは、自分自身が何年かして、後輩や部下を指導する立場になった時の信念へとつながっていきます。そして優秀な経営者ほど、信念を持っているのです。 【次ページ】中堅社員・幹部役員・営業職の心得
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