- 2006/04/04 掲載
ビジネスを変革するSOAのすすめ(3/3)
アクセンチュア白川氏が語る、「ビジネスに生かすSOA」とは?
連載第2回では、SOAの活用事例を3つお話した。そこで取り上げた3事例に加え、執筆のためにあたったその他数十の事例より抽出した、SOAによってもたらされる代表的な効果を下図にまとめた。

各効果のポジショニングには筆者の主観も入っているが、大きくは・IT効率化、・業務効率化、・コアコンピタンス強化/新規ビジネス機会獲得による収益拡大、・プラットフォームビジネスによる収益拡大に分類することができる。このような効果を達成する成功要因として、3つの事例に共通して言えることは、
●ビジネス戦略が明確であること
●戦略を実現するため、SOAを活用してビジネスモデルを大きく変革していること
●戦略を実現しうる強固なSOA基盤を構築していること
●他社に追随するのではなく、先駆けて取り組んでいること、つまり自ら環境変化を作り出していること
●トップマネジメントの強いリーダーシップとコミットメントのもとに変革を実行していること
●システムを構築するだけでなく、組織改革や新業務の定着化など、システムを活用して効果を出すための施策をプランし、実行していること
である。さらに、上記の観点を押さえつつ、戦略の立案から実際にビジネス効果が上がるまでの変革の道のりを全体的に管理するジャーニーマネジメントも欠かせない。
次のステップに向けて
SOAは経営目標を達成するための1手段であると同時に、新たな事業機会を生み出すドライバでもある。もし、まだSOAに取り組んでいないとしたら、以下のアクションを早急にとることを推奨する。
●経営課題を解決する手段として SOAを選択肢に入れる
●SOAを活用することによって得られる新規事業機会を検討する
●SOA導入に向けての自社の準備状況を確認する
●上記を行うことができるアーキテクトを育成するか雇用する
最後に、アクセンチュアが提供している「SOA診断サービス」のアプローチを下図に紹介する。社内でSOAに関する検討を始める際の進め方の参考にしていただければ幸いである。
-SOA適用領域と効果、SOAプロジェクト立ち上げのアクションを4~6週間で整理・提示する-

〈写真:郡川正次〉
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