記事 知財管理 不正競争防止法改正をわかりやすく解説、メタバースはどう変わる?押さえるべき3分野 不正競争防止法改正をわかりやすく解説、メタバースはどう変わる?押さえるべき3分野 2024/03/22 デジタル空間の知的財産権を守るルールのあり方が、2024年4月から変わる。他社商品のコピーを禁止する枠組みの適用範囲が広がり、リアル空間だけでなくメタバースなどでの商取引も対象となる。顧客情報などのビッグデータも、法律で守られていなかった「隙間」が解消されることになる。リアルとデジタルの融合が私たちの日常を変化させつつある中、事業者のアイデアやデータを守る制度枠組みと商取引実態の間でギャップが急速に拡大し続けてきた。今回の法改正でどのようなズレが解消されるのか。ルールの変更点と注意点を解説する。
記事 知財管理 ブリヂストンの「攻めまくる」知財戦略、スタッドレスの革新生んだ知財ミックスの神髄 ブリヂストンの「攻めまくる」知財戦略、スタッドレスの革新生んだ知財ミックスの神髄 2023/10/24 日本企業は今、「事業を守る知財」ではなく、事業のリターン向上につなげる「攻めの知財投資」が求められている。大手タイヤメーカーのブリヂストンは、知財に積極的な投資を行ってきた企業として知られる。同社の知財部門の荒木 充氏が、カイシャのミライ カレッジ 2023 Tokyo-Autumn-に登壇し、同社の知財経営や知財部門のあるべき姿について解説した。
記事 知財管理 三菱電機“驚き”の知財戦略、特許「独占」は「時代遅れすぎ」と言えるワケ 三菱電機“驚き”の知財戦略、特許「独占」は「時代遅れすぎ」と言えるワケ 2023/09/04 「知財」と言えば、一般的には自社に閉じた重要情報として「守るべきもの」というイメージが強い。そうした固定概念を打ち破り、自社の技術資産をパートナー企業にライセンスして新製品・サービスの開発・事業化を支援する取り組みを行っているのが三菱電機だ。同社はなぜ、この取り組みに力を入れているのか。同社の知的財産渉外部 部長の片山秀彦氏に聞く。
記事 知財管理 弁護士 八代英輝氏に聞く、ChatGPTの登場で発揮される「企業法務」の真価とは 弁護士 八代英輝氏に聞く、ChatGPTの登場で発揮される「企業法務」の真価とは 2023/07/20 DXの進展やAI技術の進歩は、企業法務に大きな影響を与える。特に、ChatGPTの登場には注目が集まるが、これらをうまく活用できれば、業務を効率化し企業の成長を実現することが可能だ。一方、リスクを認識して慎重に利用しなければ、個人情報や著作権などの権利を侵害してしまう可能性がある。DXやAI技術の進歩に対して、企業はどのように向き合えばよいのか。元裁判官・国際弁護士の八代 英輝 氏が解説する。
記事 ガバナンス・内部統制・不正対策 リーガルテックとは何か? コロナで激変した法律×テクノロジーの市場動向や企業リスト リーガルテックとは何か? コロナで激変した法律×テクノロジーの市場動向や企業リスト 2023/03/28 2 ITがあらゆる分野に浸透する中、法律の分野にもITが取り入れられるようになってきた。日本でもリーガルテックが注目されている。リーガルテックとは、法律に関する複雑な業務を、ITで効率化するサービスやツールのこと。リーガルテックがカバーする範囲は広く、範囲ごとに最適なサービスやツールも異なる。本記事では、リーガルテックの概要と日本で注目される背景や最新動向を解説、サービスカテゴリと代表的なサービスを紹介する。
記事 知財管理 誤解だらけの特許・意匠・商標権、「カップヌードル」や「きのこの山」はどう活用? 誤解だらけの特許・意匠・商標権、「カップヌードル」や「きのこの山」はどう活用? 2021/06/29 デザイン経営を取り入れる第一歩、それはユーザー視点に立つことだ。そこで新たな景色が見えてくる。その“発見”に対して、企業はどう対応していくべきか。競争力強化のカギを握るのは「知財戦略」である。だが、知財の中でも「特許」「意匠」「商標」についてはそれぞれ誤解も多いのが現状だ。今後、企業が考えるべき知財戦略を、「カップヌードル」や「きのこの山」などの身近な商品を例に出しながら、特許庁 CDO(チーフ・デザイン・オフィサー)補佐官 西垣 淳子氏に解説してもらった。
記事 知財管理 Googleがオラクルに勝訴、Java SEから約1万1500行をコピーも「フェアユースの範囲」 Googleがオラクルに勝訴、Java SEから約1万1500行をコピーも「フェアユースの範囲」 2021/04/23 オラクルがGoogleに対して、Android OSがJavaの著作権を侵害しているとして訴えていた裁判で、米連邦最高裁判所はGoogleが著作権侵害をしていないとの判断を示し、Googleが勝訴しました。
記事 知財管理 【弁護士が解説】著作権とは?Webサイト運営で押さえておくべき基礎知識まとめ 【弁護士が解説】著作権とは?Webサイト運営で押さえておくべき基礎知識まとめ 2020/06/09 さまざまな創作物、いわゆるコンテンツがWeb上にあふれていますが、実は著作権法を正しく利用しないまま、コンテンツを創作・利用している方々が多いように見受けられます。本記事では、Webサイトを利用・運営する中で問題となりやすい著作権法に関する基礎知識を、虎ノ門総合法律事務所に所属する筆者が解説していきます。特に、コンテンツによって成り立つWebサイトを運営する担当者やクリエイターならば、コンプライアンスを意識する上でも必ず押さえておきたい基礎知識です。
記事 オープンソースソフトウェア コロナと戦うオープンソース、企業は「オープン化」で何を検討すべきか コロナと戦うオープンソース、企業は「オープン化」で何を検討すべきか 2020/05/15 新型コロナウイルスの感染拡大に対して、さまざまな企業や組織によるオープン化の試みが出てきています。世界的医療機器メーカーのメドトロニックは、人工呼吸器のハードウェアの設計図、組み込みソフトウェアのソースコード、試験方法なども含めて公開を開始しました。自らの開発資産をオープン化した背後には、さまざまな検討や判断があったと推察します。今回は、企業や組織がオープン化する際に通る思考の道筋をひも解いていきます。
記事 コンプライアンス総論 GAFAのESG戦略に学べ、前のめりなアマゾンが開けた「パンドラの箱」 GAFAのESG戦略に学べ、前のめりなアマゾンが開けた「パンドラの箱」 2019/10/17 米国の有力経済団体「ビジネス・ラウンドテーブル」が2019年8月18日、過去半世紀にわたって米財界が推進してきた株主第一主義を廃止すると発表した。米テック大手アマゾンも名を連ねたこの文書は、「株主利益のみの追求をやめ、今後は利益追求とともに、社会的責任を果たすことにも注力すべきだ」としている。同社では、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス・企業統治)のバランスを総合的に実現していくESG戦略を推進しているが、それがいかに利益とリスクの両方をもたらしているかを明らかにする。
記事 コンプライアンス総論 GAFA規制「12の論点」 ついに姿を表した新しい枠組みとは GAFA規制「12の論点」 ついに姿を表した新しい枠組みとは 2019/07/30 米テック大手のGAFAはプライバシー、セキュリティ、独占などの面で非難を浴びながらも、規制撤廃を座右の銘とするトランプ大統領の下で新たな規制から逃れてきた。しかし、来年の大統領選挙に向けて政策論争が盛り上がる中、何かと目立つGAFAは政治家の格好の攻撃材料になりつつある。また、政権の司法省や連邦取引委員会(FTC)も従来の立場を翻し、業界慣行の調査に乗り出した。こうして潮目が変わる中、従来見られなかった新しい規制の枠組みが姿を現し始めた。最新の議論を紹介する。
記事 国際法・国際標準化 パーソナルデータとは何か? 個人情報との違いや定義を解説する パーソナルデータとは何か? 個人情報との違いや定義を解説する 2018/07/24 近年、金融、情報通信をはじめあらゆるビジネス分野で、ビッグデータの利活用についての検討が進められています。「パーソナルデータ」という用語はこうしたデータ活用の促進の文脈の中で比較的幅広い概念で用いられています。そこで、本稿ではパーソナルデータについて、いわゆる個人情報との違いや、今後のビッグデータとしての利活用に向けた展望について解説します。
記事 知財管理 「漫画村」問題を考える 「ブロッキングが唯一、有効な手段」は本当か 「漫画村」問題を考える 「ブロッキングが唯一、有効な手段」は本当か 2018/04/26 「漫画村」騒動で話題となった海賊版サイトのブロッキング問題。法曹界、出版、ISP業界それぞれの立場で賛否が入り乱れる中、NTTが政府より名指しされた3サイト「漫画村」「Anitube」「Miomio」についてブロッキングを実施すると表明し、カドカワ 代表取締役社長の川上量生氏が「海外の違法サイトに対してブロッキングが唯一、有効な対抗手段」と明確に打ち出すなど、さらに混乱が深まっている。とはいえ、一般の人にはブロッキングのなにが問題なのか見えにくい状況がある。ここでは、主に技術的な側面からブロッキング問題の背景、構図、効果的な対策などを考えてみたい。
記事 国際法・国際標準化 GDPR(EU一般データ保護規則)とは何か? 概要と対応方法をわかりやすく解説する GDPR(EU一般データ保護規則)とは何か? 概要と対応方法をわかりやすく解説する 2018/04/06 GDPR(EU一般データ保護規則)は、日本を含むEU域外の企業にも広く影響があり、また、違反時の制裁金が高額なため、GDPR対応を検討する日本企業は増えています。GDPR対応においては、まず「GDPRで保護されるべき個人データとは何か」「同データの取り扱いがある場合、日本企業にどういった影響があるのか」「影響がある場合、企業として対応すべきことは何か」を見極めることが重要です。本稿では「GDPRとは何か」を説明するとともに、企業が対応する方法と注意すべきポイントを紹介します。
記事 セキュリティ総論 東名高速の衝突事故、東神観光バス「13時間の危機管理」から学ぶべきもの 東名高速の衝突事故、東神観光バス「13時間の危機管理」から学ぶべきもの 2017/06/26 2017年6月10日、東名高速道路にて痛ましい衝突事故が起きてしまった。上り線の新城パーキングエリア付近を走行中の観光バスに、対向車線から乗用車が飛んできて衝突したというものだ。今回注目したいのは、被害にあったバス会社「東神観光バス」が異例の早さで車載カメラ(ドライブレコーダー)の映像を公開し、約13時間後に即日で緊急リリースを出したという点だ。精査してみると、今回の事故でバス側に死者がでなかった背景、同社の危機管理への意識が見えてくる。インシデント対応からも参考になる本事例を掘り下げてみたい。
記事 セキュリティ総論 企業のドメイン名が不正取得されたら?対策とドメイン名紛争処理の仕組み 企業のドメイン名が不正取得されたら?対策とドメイン名紛争処理の仕組み 2017/06/20 Webサイトを運営している企業にとって、自社名や商品、サービスなどの名称をドメイン名として取得する行為は欠かせない。そんなドメイン名は、転売、営業妨害、フィッシングサイトなどを目的として、第三者によって不正に申請、取得されることでビジネス上のさまざま問題が起こり得る。こうした際に、企業はどのような対策がとれるのだろうか。JPCERT/CCではまさにこの問題を経験し、解決するまでの措置の詳細を公開している。類似ドメイン名を不正取得された場合の対処方法のひとつとして紹介しよう。
記事 知財管理 ジャスラック「音楽教室からの著作権料徴収」に正義はあるか ジャスラック「音楽教室からの著作権料徴収」に正義はあるか 2017/02/27 2月4日、歌手の宇多田ヒカル氏が「もし学校の授業で私の曲を使いたいっていう先生や生徒がいたら、著作権料なんか気にしないで無料で使って欲しいな。」とTwitterでつぶやいて話題となった。これはJASRAC(ジャスラック:日本音楽著作権協会)が楽器を演奏する教室について、講習に演奏の場を提供しているとして著作権料の徴収を開始する方針を発表したことを受けての発言である。なぜジャスラックは批判されているのだろうか。そしてジャスラックの施策は、果たして本当に音楽業界のためになっているのだろうか。
記事 ソーシャルメディア 大日本印刷 池田敬二氏、国際大学GLOCOM 境真良氏、ヤフー 志村一隆氏が著作権を語る 大日本印刷 池田敬二氏、国際大学GLOCOM 境真良氏、ヤフー 志村一隆氏が著作権を語る 2014/12/22 インターネットの普及は、出版業界での定額読み放題サービスや著作権フリーといった動きを活発化させた。クリエイターにとっても、コンテンツ二次創作やキュレーションといった選択肢によって創作活動の幅が広がっている。こうした時代に、コンテンツの著作権はどのように扱われるべきなのか。大日本印刷の池田 敬二氏、ヤフーの志村 一隆氏、国際大学GLOCOM客員の境 真良氏がそれぞれ、書籍のフリーミアム戦略、オウンドメディア、海賊版コンテンツをテーマに挙げて持論を展開した。
記事 情報漏えい対策 統計的分析を活用した内部不正検知のすすめ~USBメモリでの漏えい検知を実例で解説 統計的分析を活用した内部不正検知のすすめ~USBメモリでの漏えい検知を実例で解説 2014/12/18 今、企業にとって、内部不正による情報漏えいが重要な課題として認識されている。各企業ではこれに対応するため、システム単体による制御や複数のログを集積し監視を行う仕組みを構築しているが、内部不正による情報漏えいを防止・検知しきれているとは言いがたい現状がある。そこで本記事では、情報セキュリティ以外の分野で活用されている統計的分析手法によって、権限者の内部不正も検知できる手法について紹介する。なお、本稿において意見に関する部分は私見であり、所属する法人の公式見解ではないことをあらかじめお断りしておく。
記事 ガバナンス・内部統制・不正対策 e-Discoveryとは何か? 日本企業が備えるべきデータマネジメントの基本と留意点 e-Discoveryとは何か? 日本企業が備えるべきデータマネジメントの基本と留意点 2014/11/17 昨今、価格カルテル(独禁法違反)の摘発や製造物責任訴訟などによって、日本企業が莫大な賠償金額を支払ったり、取り締まりの対象となることが増えている。各種メディアによる報道では、賠償金額や制裁金額の大きさばかり目立つが、直面した企業はそれ以外の対応にも多額のコストと時間を費やしている。特にe-Discovery(電子証拠開示制度)対応は、その中でも大きな割合を占める重要な手続きの1つである。そこで本稿ではe-Discoveryを紹介するとともに、日本企業において備えておくべきポイントについて解説する。なお、本稿において意見に関する部分は私見であり、所属する法人の公式見解ではないことをあらかじめお断りしておく。
記事 知財管理 ツイート内容を無断で書籍化可能?コンテンツ著作権の取り扱い時に何を注意すべきか ツイート内容を無断で書籍化可能?コンテンツ著作権の取り扱い時に何を注意すべきか 2014/02/26 ウェブサービス「twitter(以下、ツイッター)」の機能”ハッシュタグ”を使用して多数の投稿者がツイートしあった内容を、一部の投稿者がイラスト付きの本にする企画が他の投稿者などから問題視され本の発売が凍結されたという事件が起きた。このような問題はパソコン通信の掲示板の時代から20年来繰り返されているが、ネット時代では、メディア関係以外の企業でも、コンテンツの著作権、個人情報の扱いにおける配慮やルールづくりは欠かせない。事件を契機に注意すべきポイントを改めて考えてみよう。
記事 知財管理 転職先の会社でも、以前作ったプレゼン資料は使えるか? 「職務著作」の落とし穴 転職先の会社でも、以前作ったプレゼン資料は使えるか? 「職務著作」の落とし穴 2013/11/26 転職の際、前の会社に勤務していた頃に自分が関わったビジネスと類似するビジネスを、次の会社で行うことや、前の会社に勤めていた頃に作ったデータ等を新しい会社で使うことは、どこまで許されるだろうか。生涯雇用が崩れ、転職が珍しいものではなくなってきた現代では、こうした問題は、すべてのビジネスマンにとって、いつか実際に直面する可能性が高いものだ。本稿では、転職に伴い従業者に生じる拘束について、法的観点から概論を述べていこう。
記事 知財管理 アイディアの盗用は違法?適法? ソーシャルゲームの「パクリ」ブームを振り返る アイディアの盗用は違法?適法? ソーシャルゲームの「パクリ」ブームを振り返る 2013/11/05 一昨年あたりから今年の前半まで、モバイル用のソーシャルゲーム市場においては、いわゆる「パクリ」が横行していた。あるゲームが流行すると、競合他社が似たようなゲームをリリースする、という状況である。特に、GREEの「釣り★スタ」とDeNAの「釣りゲータウン2」の紛争は最高裁まで争われたため、一般メディアなどで目にした方も多いのではないだろうか? こうした「パクリ」ブームは、「もう終わった」とも言われているが、今後もソーシャルゲーム以外の市場で繰り返されることが予想される。ソーシャルゲームの「パクリ」ブームを振り返り、また分析することで、今後のビジネスに役立つエッセンスを抽出していこう。
記事 個人情報保護・マイナンバー 「EUデータ保護指令」とは何か?国境を越えたデータ移動で注意すべきポイント 「EUデータ保護指令」とは何か?国境を越えたデータ移動で注意すべきポイント 2013/09/11 クラウド利用促進機構が8月20日に開催した勉強会で、同機構の法律アドバイザーでありISMS認証機関公平性委員会委員長でもあるTMI総合法律事務所の大井哲也弁護士は、国内外の個人情報保護法に関する注意点について解説しました。この記事ではその中から、グローバルなクラウドサービスを提供する際に気をつけるべき「EUデータ保護指令」の部分をまとめました。
記事 知財管理 そのフリー素材は使っても大丈夫? フリー素材の利用や改変の可否 そのフリー素材は使っても大丈夫? フリー素材の利用や改変の可否 2013/05/27 パンフレットやWebページなどを作成する上では、イラストやテンプレート、フォントなど、さまざまな素材を利用することがある。「商用利用可能」といった記載と共に公開されている素材や、クリエイティブ・コモンズライセンスの元で公開されている素材を、そのまま、または改変して利用したり、それらの記載がない素材を改変して利用したりすることは、著作権法上適法なのだろうか。本稿では、各種素材の利用に際して考えるべき、著作権法上の問題に関して概論を述べる。
記事 タブレット・電子書籍端末 書籍の「自炊」はどこまで適法? 現在・将来のビジネスモデルとその問題点 書籍の「自炊」はどこまで適法? 現在・将来のビジネスモデルとその問題点 2013/05/02 自分で書籍をスキャンしてデータ化する、いわゆる「自炊」や電子書籍は、今後新たなビジネスモデルが次々登場することが予想される、非常にホットな領域だ。ただ、これらは、著作権法上さまざまな問題が潜んでいる領域でもある。現在既に存在する、または今後登場する可能性があるビジネスモデルについて、それらが著作権法上適法なのか、適法性をどのように考えれば良いのかについて概論を述べる。考え方の枠組みが分かれば、他の新たなビジネスモデルについても、その適法性や、法的な問題点を考えることができるようになるはずだ。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 ついに始まるTPP交渉、国民が「蚊帳の外」にいる理由 ついに始まるTPP交渉、国民が「蚊帳の外」にいる理由 2013/03/18 3月15日、ついに安倍首相がTPPへの交渉参加を決定した。「平成の開国」「終わりの始まり」などとも呼ばれる、日本の今後のビジネスにも大きく関わる包括通商条約なだけに、その動向に注目している人も多いはずだ。交渉過程が不透明であるとして、その開示を求める声もあるが、「民主主義」という抽象論から開示を求めることは困難だ。TPPや包括通商条約の基礎から、国民が「蚊帳の外」に置かれる理由までを検討する。
記事 政府・官公庁・学校教育 医薬品ネット販売紛争、最高裁判決と今後 医薬品ネット販売紛争、最高裁判決と今後 2013/01/31 2013年1月11日、最高裁が、インターネット上での医薬品販売を認める判決を下した。「これでネット上で医薬品を購入できるようになる」「他の規制なども緩和されないか」など、今回の訴訟に関心を持っていた人も多かったのではないだろうか。インターネット上での医薬品販売を巡る紛争は、「三権分立下における三権相互の対立」などとも評価されており、立法や行政による企業活動の規制、それに対する裁判での争い方、判決の効果……といった観点から興味深い事例だ。医薬品売買に関わる人のみならず、法律や行政による規制を受ける業種、即ち、ほぼすべての業種に関わるビジネスマン向けに、今回の紛争や、経済活動規制一般、それに対する戦い方などを解説する。
記事 知財管理 アップルvsサムスン 巨大企業の知的財産権や知財紛争の実態とは? アップルvsサムスン 巨大企業の知的財産権や知財紛争の実態とは? 2012/11/30 アップルとサムスンの法廷闘争は、両社の主力機種であるiPhone 5とGalaxy S3も対象に加えられるなど、ますますヒートアップしている。ただ、新聞やテレビでこのニュースを見ている人の中には、「サムスンがアップルを『パクっている』のは明らかでは?」「なぜ世界各国で同時に争っているのか?」「サムスンはアップルの特許の無効を主張して良いのか?」など、さまざまな疑問を持っている人が少なくないはずだ。巨大企業同士の、知的財産権を巡る紛争は、非常にスケールが大きく、また、「人権侵害を裁判所が救済するか」といった意味での、いわゆる「正義」の問題というよりは、「パワーゲーム」である、という側面が強い。本稿では、アップルvsサムスンの紛争を見ながら、「知財紛争」というものの姿や、その中で企業がどのような判断を行っていくのかについて検討する。
記事 医療業界 医薬品業界の特許資産規模ランキング、武田薬品躍進も外資が圧倒 医薬品業界の特許資産規模ランキング、武田薬品躍進も外資が圧倒 2012/10/19 「医薬品」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「医薬品業界 特許資産の規模ランキング」によると、1位は米ファイザー、2位は独メルク、3位はスイスのロシュで外資勢が圧倒した。ただ、中外製薬が4位にランクインしたほか、日本の武田薬品工業が前年の17位から5位に躍進した。