高千穂大学 商学部 准教授 永井 竜之介
1986年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、同大学大学院商学研究科修士課程修了の後、博士後期課程へ進学。同大学商学学術院総合研究所助手、高千穂大学商学部助教を経て2018年より現職。専門はマーケティング戦略、消費者行動、イノベーション。日本と中国を生活拠点として、両国のビジネス、ライフスタイル、教育等に精通し、日中の比較分析を専門的に進めている。
「TikTok」の勢いが止まらない。日本経済新聞の8月付の報道によると、2020年の世界でのダウンロード数はフェイスブックを抜き首位に躍り出た。SNSとしては後発ながら、これほど爆発的なヒットとなったのはなぜか。高千穂大学 商学部 永井竜之介准教授は、著書『リープ・マーケティング 中国ベンチャーに学ぶ新時代の「広め方」』で、
中国ベンチャーの劇的な飛躍の根幹にある独自のマーケティング戦略「リープ(飛躍)・マーケティング」の代表例がTikTokだと説く。本稿では、リープ・マーケティングの4つの手法「加点型マーケティング」「未来型共創マーケティング」「ブルーポンド戦略」「ブリッツスケール」の4つから、特にブリッツスケールの観点から、そのやり口を明らかにする。