デロイト トーマツ グループ アソシエイトディレクター 高橋 新、赤星 弘樹
高橋 新
日系金融機関勤務を経て現職。米国・ドイツ・シンガポールでの10年にわたる活動をベースに、自動車産業を中心とする製造業に対し、中長期事業ポートフォリオ戦略・中期経営計画策定・合従連衡・事業買収および売却などの経営戦略案件、地域統括会社設立・新規市場進出などのグローバル案件および、投資ポリシー策定・販売金融機能最適化などの財務戦略案件に多数従事。雑誌等への記事寄稿多数。
赤星 弘樹
ITコンサルティング会社を経て現職。金融機関における事業戦略・組織変革、ガバナンス高度化、IT戦略/大規模システム更改支援等で実績。現在は主にブロックチェーン・ペイメント領域を担当し、グローバル動向把握、FinTechを活用した事業企画、ブロックチェーン実証支援等のコンサルティングを提供。Fintech・デジタル領域で新聞や専門雑誌等への寄稿、セミナー登壇実績等、多数。
自動車産業は今、車に限らず、他の移動手段やサービスを取り込んだモビリティ産業へと変身を図っている。その実現に大きく寄与しているのが金融機能や金融業界における技術革新だ。中でもモビリティサービス(MaaS)においては、決済機能がマルチモーダル移動・データ活用・車両運用効率化などを実現するカギとなっており、サービスと決済機能の統合を図る模索(試み)がなされている。これは金融業界を含む異業種にとっても大きなビジネスチャンスとなるだろう。大きな可能性を秘めたモビリティサービスだが、サステナブルな事業モデルは確立されておらず、事業ドメインの拡大やデータの有効活用などを駆使し「儲かるビジネス」への脱皮が必要であり、業界横断での取り組みが必要となりそうだ。