矢野経済研究所 情報通信・金融事業部 上級研究員 朴澤 理子
通信・テクノロジー・金融系企業などを経て2004年 矢野経済研究所入社。アナリストとして通信産業、webサービス、アプリケーション、コンテンツ配信、ゲーム産業など情報通信分野の市場分析を専門とし、企業・官公庁などに対するリサーチ・マーケティング戦略構築業務に携わる。主としてBtoC×ICTの領域を専門とする。
本連載では、物販、デジタルサービスなども含めたEC(電子商取引)の領域に関して、統計データの背景を読み解いたり現場から得られた情報をベースにして、ビジネスのヒントや気付きを提示していきます。先月、筆者は中国の主要EC事業者にヒアリングをする機会がありました。ここ数年、日中関係が冷え込む要因もあり、東南アジアに目を向ける企業が増えていますが、それでも中国は13億以上の人口を抱える巨大な国。中国のEC市場規模は1兆7000億元を超えるとも言われ、これはアメリカに次ぐ規模です。やはり身近で魅力あるマーケットのひとつであることは間違いありません。そこで第1回は「EC+China」として、中国のEC市場のトレンドをピックアップします。