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近年、ランサムウェアやエモテットなどのマルウェアが世界中で流行し、業務停止や高額な金銭の要求など、甚大な被害にあう組織が増えている。マルウェアは変化が激しく、これまでも攻撃と防御のいたちごっこが続いてきたが、抜け出すことはできないのだろうか。主要マルウェアの歴史とその特徴、攻撃から効率的に身を守る方法について、EGセキュアソリューションズ 取締役CTO兼IPA研究員の徳丸 浩 氏に話を聞いた。
マルウェアは社会的な脅威に
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表した『情報セキュリティ10大脅威 2022』によると、1位は「ランサムウェアによる被害」、2位は「標的型攻撃による機密情報の窃取」であり、「サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃」「テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃」と続く。近年、マルウェアの被害が拡大していることが分かる結果だが、「侵入の原理はマルウェアが流行したての2000年頃から、20年以上変わっていない」と徳丸氏は指摘する。マルウェアは変化が激しく、攻撃と対策のいたちごっこになりがちだが、それでも脅威に適切に対処していくには基本的な対策が重要であるという。
「根本対策から逃げるのではなく、まずは基本的、古典的な対策をしっかり行いましょう」(徳丸氏)
徳丸氏はそのように警鐘を鳴らし、2000年頃から流行し始めたマルウェアの歴史や実際に起きた事件を振り返りながら、マルウェアの特徴と対策方法について詳しく解説した。
・年表で振り返る、主要マルウェアとその特徴
・攻撃と防御の「いたちごっこ」、終わりはあるのか
・タイプ別で分かる、有効なマルウェア対策の考え方
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