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- 2016/05/16 掲載
「4秒ルール」は時代遅れ 公式サイトが重いだけで顧客はあっという間に離れていく
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Webサイトに対するユーザーの要求水準は年々右肩上がり
Webサイトの運営者やECサイト、データダウンロードサービスなどインターネット経由でコンテンツを配信する事業者にとって、コンテンツの高速かつ安定的な配信は、ビジネスの根幹といっていいいだろう。また、こうしたネットを主戦場としない企業であっても、最近はコーポレートサイトで動画などのリッチなコンテンツを提供する企業も増えてきた。しかし、せっかくリッチなコンテンツを用意しても、それがスムーズに表示・再生できなければ、かえって逆効果になりかねない。一方で、ユーザーの要求水準は、年々上がっている。少しでも表示が遅延したり、動画の読み込みに時間がかかったりすると、ユーザーはすぐにサイトを離脱してしまう。かつて、ページが読み込まれる時間が4秒を超えると離脱率が高まることを「4秒ルール」と呼んだが、いまやその時間は3秒、2秒と縮まっているのが現実だ。ライムライト・ネットワークス・ジャパン ジャパンSEリーダー 加藤 久雄氏は、最近のユーザーの傾向を次のように説明する。
「弊社の調査によれば、現在、スマートフォンユーザーの75%は、その通信速度に満足していません。さらに、50%のユーザーはスピードが最も重要だと考え、平均3.5秒以内で表示されないと遅いと感じています。また、80%のユーザーはWebサイトのデザインが好印象だとその企業にもよい印象を受けるというデータもあります」(加藤氏)
つまり、企業にとって、コンテンツを高速かつ安定的に配信することは、年々、重要になっているのだ。こうした企業ニーズの高まりとともに注目を集めているサービスがCDN(Content Delivery Network)だ。
Webサイトの遅延を劇的に改善するCDNの仕組み
CDNの仕組みはそれほど難しくはない。CDNサービスを提供するベンダーは、世界中に「エッジ」と呼ばれるキャッシュサーバのネットワークを持っている。CDNを利用すると、コンテンツ配信の大元サイト(「オリジン」と呼ぶ)のコンテンツがエッジにキャッシュされ、ユーザーに近い場所にあるエッジからコンテンツが配信される。加藤氏は、CDNのメリットを次のように説明する。「CDNを利用すると、物理的に近いエッジからエンドユーザーにコンテンツが配信されるため、ダウンロード時間が短縮されてユーザー体験が向上します。また、オリジンへのアクセスが減るため、サイト運営者は、Webサーバの台数削減と回線の帯域削減が可能で、さらにマーケティングキャンペーンやネットニュースやテレビで取り上げられた時などに起こりうる突然のアクセス増(バースト)にも対応できるようになります」(加藤氏)
CDNサービスを選ぶポイントはキャッシュヒット率
では、CDNサービスを選ぶポイントは何か。それが、キャッシュヒット率だ。前述のように、エッジ(キャッシュサーバ)には、オリジンのコンテンツがキャッシュされる。ただし、1台のエッジにすべてのコンテンツはキャッシュできないので、コンテンツがない場合はオリジンに取りに行く。これを図示すると、以下のようになる。エンドユーザーとエッジ間のトラフィックを「Egress(イーグレス)」、エッジとオリジン間のトラフィックを「Ingress(イングレス)」と呼ぶが、Ingressが少なければ少ないほど、つまり、大元のサーバへのアクセスが0に近いほど、キャッシュヒット率は高いということになる。
オリジンへのアクセスを減らす「中間トラフィック」とは
CDNの原理は前述のとおりだが、現実には、もう少し複雑だ。ユーザーから要求されたコンテンツを持っていないとき、エッジはオリジンではなく他のエッジに取りに行く場合があるのだ。エッジは、それぞれキャッシュしているコンテンツが異なるため、オリジンに取りに行く前に、仲間のエッジに問い合わせるのである。これを図示すると、次のようになる。このときエッジ間で発生するトラフィックを「中間トラフィック」と呼ぶ(注1)。中間トラフィックが多ければ、それだけオリジンへのアクセスが減るので、オリジンの負荷が減るわけである。
配信単価だけでは決まらないCDNサービスの利用コスト
CDNサービスのコストは「配信単価(円/GB)×配信料(GB)」で決まる。CDNサービスを比較するときは配信単価に目が行きがちだが、より重視すべきは「配信量(GB)」、つまり課金対象となるトラフィックだ。実は、CDNベンダーによって、「Egress」「中間トラフィック」「Ingress」のどこに課金するかが異なるのである。さらに、ここにキャッシュヒット率がパラメータとして絡む。たとえば、キャッシュヒット率100%の理想のエッジがあるとしよう。この場合、発生するのはEgressだけだ。中間トラフィックもIngressも発生しないので、最も廉価で、かつCDNのメリットも100%享受できる。
ところが、キャッシュヒット率が70%に下がったら、足りない30%を何とかするため、中間トラフィックやIngressが発生する。途端に、コストは上がり、CDNを使うメリットも低減する。
このように、CDNのコストを的確に算出するには、思った以上に複雑な方程式を解かなければならないのである。
キャッシュヒット率の高さと世界最大規模のプライベートネットワーク
こうした背景が、グローバルなCDNベンダーであるライムライト・ネットワークス(以下、ライムライト)が選ばれる理由になっている。ライムライトの最大の特長は、世界最大規模のプライベートネットワークを持っていることだ。そのネットワークのキャパシティは11Tbps以上あり、現在も増設を行っているという。ライムライトのCDNサービスの特長は、キャッシュヒット率が高いことだ。加藤氏は、「弊社のお客様は平均すると95~97%で、90%を切ることはまずありません」という。エッジを各ISP内に配置した「分散型」と呼ばれる従来型のアーキテクチャを持つCDNベンダーだと、その値は70%程度だというから、その違いは大きい。
さらに、ライムライトのサービスでは、課金対象となるトラフィックがEgressとIngressのみで、中間トラフィックには課金されない。他ベンダーの場合、エッジ間のデータのやりとり(中間トラフィック)が有料オプションとなっているケースもある中、同社はそこを無料で提供しているのである。
加えて、ライムライトは、エッジ間のやりとりが専用の高速道路のようなプライベートネットワーク内で行われる。したがって、いったんインターネットという一般道しか使うことが出来ない他ベンダーと比較して、速度・安定性ともに有利になる。
Webサイトを運営するすべての企業が検討したいCDNサービス
ライムライトの強みは他にもある。たとえば、同一のエッジサーバでHTTPとHTTPSに対応しているため、今後、WebサイトのHTTPS化を進める際、余分な投資がいらない。また、「Business Rule」という機能を利用すれば、デバイスによってコンテンツが異なるレスポンシブデザインのWebサイトもキャッシュ可能だという(従来はキャッシュされない)。こうした強みの結果として、同社が配信するトラフィックは、インターネットの大きな割合を占めるまでになったのである。同社のCDNサービスは、すでにワールドワイドで1000社以上に利用されている。
「ECサイトはもちろん、ゲーム、電子書籍、マニュアルなどを扱う企業、動画や音楽の配信サイトなどに利用されています。また、製造業の商品紹介のサイトや一般のコーポレートサイトの動画配信に活用されたりと、非常に幅広い業種のお客様にご利用いただいております」(加藤氏)
Webサイトのパフォーマンスに対するユーザーの要求は、今後、ますますシビアになるだろう。企業としては、それに先んじて手を打たなければ、ユーザーはあっという間に離れてしまう。その意味では、CDNサービスは、Webサイトを運営するすべての企業が検討すべきサービスといえる。少しでもコンテンツ配信の高速化、安定化を検討しているなら、ぜひライムライト・ネットワークスにご相談いただきたい。
会社情報
URL: https://jp.limelight.com/
TEL: 03-5771-4230
所在地: 東京都港区北青山2丁目7番28号 NAビルディング 2F
事業内容: インターネットによるデジタルコンテンツ配信のためのソリューションの提供、サービス導入に関連するコンサルティングサービス
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